2006年から福島県立医科大学 医学部 地域・家庭医療学講座の主催で毎年おこなわれている「家庭医療サマー・フォーラム in ふくしま 2015」が開催されました。
今年は記念すべき10年目の夏!
栄えある開催地となったのは我らがいわき市!
そして会場はかしま病院。
私の記憶が正しければ、いわき開催は2011年以来4年ぶり!
オリンピック並みの待ち遠しさで、ホストとして「おもてなし」の準備してきました。わたくしではなく、主に同僚の専攻医らがですが、、、(笑)
やっぱりサマー・フォーラムは通常のレジデント・フォーラムとは違い「夏祭り気分で参加して欲しい」という思いから、ドレスコードを浴衣もハッピも甚平、アロハやステテコ、フンドシもOK!
ということにしました。
さすがにステテコやフンドシ姿の強者は現れませんでしたが、カジュアルな雰囲気で始まりました。
それにしても、今回のアイスブレイクのワークミッションがなかなか難しかったです。
「自己紹介を進めながら、他のチームとかぶらないように、チーム全員の共通点を見つけ出し、チーム名を決定せよ!」
知恵を絞り出してようやくたどり着いた共通点とは…
時間いっぱい使って「iPhone(あいふぉん)」ならぬ「iPone酒(あいぽんしゅ)」というチーム名となりました。
チーム全員が iPhone ユーザーかつ日本酒(ぽんしゅ)好き! ということが判明したのです。
チーム全員が iPhone ユーザーかつ日本酒(ぽんしゅ)好き! ということが判明したのです。
とかく「EBMは質の高いエビデンスを見つけ、目の前の患者さんたちに片っ端から適用していくことである」という風に誤認されがちですが、目の前の患者さんにぴったりあてはまる都合の良い研究は意外に少ないので、エビデンスを患者さんに適用するか否かは、患者さんの背景や価値観や、自身の臨床経験などを考慮して、慎重に判断する必要があります。
EBMの5ステップを再確認しながら、各チーム内で挙げられた臨床上の疑問を教材に、限られた時間で問題解決できるように取り組む参加者の真剣なまなざしが印象的でした。
予想通り、患者中心の医療の方法を鑑みるに、既存のエビデンスを無条件に適用できる場合がいかに稀かを、参加者の多くが理解できた様子でした。
そして、初日のお勉強が終わったら、お待ちかねの今回の目玉 特別企画!
2015年NHKのど自慢グランドチャンピオンで、いわき市の名誉市民に認定された石井敦子さん、雅子さん姉妹と、そのご家族らが、サマー・フォーラムに来てくださいました。
とは言っても、ただただ民謡を鑑賞するだけでなく、唄って踊って(太鼓を)叩いて、、、
そしてせっかく教わった踊りは、本物のお祭りで実践!!!
というわけで、近所のお祭りに盆踊り要員として集団乱入!!!
みなさん狂喜乱舞し、いわきの夏の夜を存分に楽しんでおられる様子でした。
踊った後は、勿論お酒が旨いですね。
「家庭医は夜つくられる」
というわけで、宴の場を三崎公園の宿舎に移し、熱くて暑くて、ぶ厚い夜は更けていくのでした。
さて、どこからが2日目なのかは定かではありませんが、朝起きると何とか台風直撃を免れた小名浜、、、
荒々しい波を眺めながらちょっとだけジョギング。
さて、2日目のメインプログラムは 「患者中心の医療の方法」の一部であるEBM(主に診断)を「ドクターG」的に丁寧に考えた後に、それだけでは終わらない「家族志向ケア」の意味するところを深く掘り下げるレジデント企画ワークショップ!
家族会議のVTRを観てからのディスカッションでは、どのチームでも予想通り、いや予想以上の盛り上がりをみせていました。
臨床推論の面白さ、家族と関わることの重要性や家族もケアの対象であること、そして家族志向ケアそのものの楽しさを多くの参加者の皆さんに理解していただけたのではないでしょうか?
最後のセッションは葛西主任教授によるCinemeducation
今回の題材となった映画は「Ivory Tower(学歴の値段)」 2014年
非営利的な高等教育機関である大学を襲うビジネス志向。
学生や受験生を集めるために費やされる学生のユーティリティーを重視した莫大な設備投資が、勉強しないで遊びまくる学生を増やし、学費を高騰させ、学生の学力を低下させていく…
未だ学び続けることができている喜びや感謝の気持ちを忘れずに、日々精進していきたいと強く思うセッションとなりました。
ともあれ、ホストとして頑張った、かしま家庭医チーム(チームかしま)が近所の名店で昼食をいただきながらプチ反省会。
とんこつラーメン ならぬ とんかつラーメン!
珍しいので思わずオーダーし、とてもおいしかったのですが「高知では常識」なんだそうです。
近所の小学校には「チームかしま」にエールをくれる横断幕的なものが…
ほっこりした気持ちになれる日曜の午後となりました。
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