2018年1月31日水曜日

多職種連携で難攻不落を攻略せよ! ~地域リハビリテーション研修会~



皆さんは、地域リハビリテーションという概念をご存知でしょうか?地域リハビリテーションとは、障害のある子供や成人・高齢者とその家族が、住み慣れたところで、一生安全に、その人らしくいきいきとした生活ができるよう、保健 ・医療・福祉・介護及び地域住民を含め生活にかかわるあらゆる人々や機関・組織がリハビリテーションの立場から協力し合って行なう活動のすべてを指します。地域リハビリテーションをサポートするため、各地域に支援体制がしかれていて、かしま病院は浜通り唯一のリハビリテーション広域支援センターに指定されています。実は、これまでセンター長を兼任されていた渡辺修病院長から引き継ぎ、昨年から私がセンター長を拝命いたしました。
障害の人とその家族が、住み慣れた場所で、その人らしくいきいきとした生活ができるよう支援するために、地域リハビリテーション広域支援センター長として自分に何ができるのか?自問した結果、「保健 ・医療・福祉・介護及び地域住民を含め生活にかかわるあらゆる人々や機関・組織がリハビリテーションの立場から協力し合って行なう活動」という地域リハビリテーションの概念そのものが疑似体験できる研修会を企画しました。
2018130日、「家族志向の地域リハビリ―テーション」と題して、市内の医療・福祉の現場の最前線で専門職として活躍されている皆さんを対象に、多職種ワークショップを開催しました。課題山積で難攻不落な実例をモデルとしたケースを教材に、家族へのアプローチを突破口にして、各専門職の英知を集結し、難攻不落の攻略…つまり最良のケアの提供を試みていただきました。
結果、いわきの医療・福祉の現場の最前線で専門職として活躍されている皆さんの底力は凄まじく、「難攻不落」と銘打ったことが恥ずかしくなるほど、参加者の皆さんの問題解決能力の高さを見せつけられることとなりました。その中で再認識できた最も重要な示唆は「家族はケアのパートナーであり、ケアの対象でもある」ということでした。ケアに困難を感じ、どこから手を付けたらいいか迷った時は、先ず患者さん・ご家族に興味を持ち、語り合い、それぞれの想いに耳を傾けてみようと思います。

2018年1月18日木曜日

環境が育むプライマリ・ケア ~実践家庭医塾~


今回の家庭医塾では、今月 地域医療研修で いわきを訪れている臨床研修医の気づきが示されました。
例えば、同じ皮膚科領域の診療の場であっても、大学病院とプライマリ・ケアの現場とでは様相が違っていて、同じ医師であっても、異なる振る舞いが求められます。
つまり、高度な最先端医療の提供という使命が明確な大学病院に対して、プライマリ・ケアの現場では、目標がより曖昧で不確定要素が多いがゆえに、より患者中心の医療の方法を駆使したアプローチが求められます。
そのことに気づくことができただけでも、いわきに来てくれた甲斐があったのではないでしょうか?

2018年1月14日日曜日

第129回 家庭医療レジデント・フォーラム@サンシャインいわき with 第61回 小名浜地区一周駅伝競走大会


全国的に大雪被害が出ている中、変わらぬサンシャインないわき!
歴史ある第61回小名浜地区一周駅伝競走大会の応援から始まった第129回FaMReF


メインプログラムとして、いわきチーム2人の専攻医からポートフォリオが提示されました。
森薗先生からは、プロフェッショナルとして「これでもか!」というぐらい高度な複雑さと曖昧さを扱う経験ができた事例が示されました。
どのような状況でも患者さん・ご家族に真摯にかつ丁寧に向き合う、真面目で実直な彼ならではのプロフェッショナリズムを堪能できる力作でした。
藤原先生からは、学生・研修医に対する教育セッションを企画・運営に取り組んだ事例が示されました。対象者を意識して実施することの重要性や、セッションを繰り返すことでファシリテーターとして成長していく様子がわかる、これまた大作でした。