2017年7月15日土曜日

薄磯海水浴場 7年ぶりの海開き

津波で壊滅的な被害を受けた薄磯海水浴場
本日、7年ぶりの海開きでした
背後に控えるスーパー防潮堤が、何か切ないですが、、、
震災直後は「海が怖い」と小名浜港にすら近寄りたがらなかった息子が 波と戯れる姿を見ると、自然の偉大さを感じずにはいられませんでした
日本のハワイ(いわき)の裏ダイアモンドヘッドは勇壮!
ものほんの湘南と異なり、東北の湘南(いわき)は基本すいているのでお勧めです







2017年6月29日木曜日

いわき市地域医療を守り育てる基本条例

いわきの医療はまさに危機的事態に直面しています。医療は、電気・水道・ガスなどのライフラインと同じように、市民生活に欠かせない必須のものです。これがなければ高齢者はもちろん、出産・子育てを控える若い世代が安心して住み続けることはできません。しかしながら当地いわきでは、震災前から医師のいわき市外への流出が続く一方、外部から赴任した医師がいわき市に定着しないという事象が発生していました。そして、その医師不足という現実が、震災後に一気に顕在化しました。医療従事者が流出する中、大規模な避難、廃炉・除染作業員の受け皿となった当地の医療需要は高まり、更に過酷になった医療現場は、疲弊した医療スタッフの流出という悪循環を生んでいます。
この事態を打開するためには、いわきが「医療・介護スタッフが働きたい場所」として、日本全国、更には世界中から選ばれる街に生まれ変わる必要があります。つまり、住民が、いわきで働く医療・介護スタッフをプロフェッショナルとして尊敬し、医療・介護スタッフが地域に溶け込めるようなサポート体制を整えることが重要です。
このような状況下、いわき市新条例が、2017年6月の市議会で可決されました。この条例は、救急医療をはじめとしたいわき市の地域医療が置かれている厳しい状況について、市や医療機関だけでなく、市民の皆さんにも充分に認識していただき、それぞれの立場で課題解決に取り組むため、市、市民及び医療機関が果たすべき役割を明らかにし、相互に連携・協力して、地域医療を守り育てるための様々な活動を行うことにより、将来にわたり、市民が安心して良質な医療を受けることができる体制を確保することを目的に制定されました。
条例では、地域医療を守り育てるための、市、市民及び医療機関の役割を明らかにしています。市の役割は、救急医療体制の維持及び強化、医師の確保、保健や福祉との連携などの基本的施策を策定し、実施すること。市民の役割は、かかりつけ医を持つこと、受診に当たっては、医師などの医療の担い手に信頼と感謝の気持ちを持ち、その指導と助言を尊重すること、夜間又は休日の安易な受診をしないことなどに努めていただくこと。医療機関の役割は、患者の病状に応じた機能分担と連携により地域医療を充実させること、患者との信頼関係を築くこと、保健や福祉との連携を図り、在宅医療に取り組むことなどに努めることと明記されています。
このような内容の条例は東北初だそうです。この条例は、いわゆる理念条例であり、罰則規定はありませんが、「オールいわきで危機を好機に変えよう!」という意識づけに寄与し、それぞれの立場で課題解決に取り組むきっかけになれば良いと思います。

2017年6月22日木曜日

「秀樹 感激!」ならぬ「龍樹 還暦!」 ~実践家庭医塾~

今日の家庭医塾では、臨床研修医からは、超高齢社会にふさわしい「せん妄」をテーマに学びの経験を発表してくれました。
専攻医は、さすが、家族の力というものをあらためて実感させてくれる事例を紹介してくれました。
また、スペシャルゲストとして、英国の医学生Sheffield大学5年生のJemmaさんが登場!
英国の医学教育についてプレゼンしてくれました。
彼女は、ハイテクな医療・介護ロボットを視察するために、日本を訪問しました。
当日、癒しロボットと出会えて幸せそうでした。

家庭医塾終了後には、Jemmaさんの歓迎会と研修の慰労会を行いました。




実は・・・
家庭医塾のために毎回 遠路いわきまで駆けつけてくださる葛西龍樹教授が、来月めでたく還暦をお迎えになります。
まさに、ハウス バーモントカレーでおなじみの「秀樹 感激!」ならぬ「龍樹 還暦!」状態なのです。
というわけで、いわきが誇る似顔絵ケーキで盛大なサプライズを仕込んでみました。
葛西先生にとても喜んでいただけた様子(多分)で、よかったです。

2017年6月4日日曜日

朝ラーの香り漂うレジデント・フォーラム ~第123回 FaMReF@喜多方~

 麺なしラーメン、ではなく麵が見えない肉の量
 久々の朝ラー体験「ごちそうさまでした」


今回は喜多方開催ということもあり、開会前に名物の朝ラーにチャレンジした参加者が、確認できただけでも6名以上いました。
大変おいしくいただきました。
本日のメイン・プログラムは、いわきチーム2名の専攻医によるポートフォリオ検討でした。
終末期とメンタルヘルスの2領域からの発表でしたが、共通する教訓としては、個々のコンテクストに寄り添った対話を繰り返し、患者さんの理解の程度や受容の段階に合わせて、共通の理解基盤を見出し、それにもとづいて実現可能な目標を設定していくことが、より良いケアのために大変重要な役割を果たすということでした。
そりゃあ、あたりまえと言えばあたりまえの事なのですが、実例を通して再確認し、その都度生まれる改善の余地を見出して、成長していければ良いのだと思います。

2017年6月1日木曜日

今日から始めよう! プライマリ・ケアに役立つ診断学 ~いわき市休日夜間急病診療所開所記念セミナー~


今宵は、まさに新築移転オープン当日をむかえた いわき市休日夜間急病診療所(休夜診)の開所記念のセミナーの講師のご依頼をいただき、お話しさせていただきました。

いわきの一次救急医療を支えるべく、休夜診での診療協力に新たに手上げしてくださった多くの先生方がおられます。その志に敬意と謝意を表します。
一方で、協力医師の標榜科は様々ですので、診療に参加するにあたって「時間外診療のスキルを学びたい」という熱心な声があがり、医師を対象としたセミナーが随時企画されています。
初回のテーマは小児科で、2回目の今回は診断学、次回は妊産婦への対応などが予定されているようです。

本日は、「今日から始めよう! プライマリ・ケアに役立つ診断学」と題し、休夜診で求められる ①緊急疾患を見逃さないコツ、②高頻度疾患の診断に役立つ症候 に絞ってお話しさせていただきました。各論としては、休夜診を訪れる患者さんの中で特に多い「風邪」っぽい患者さんにおける①、②を主にお示ししました。

嬉しいことに、沢山のご質問やご意見をいただき、活発な質疑応答となりました。
先生方の関心の高さや、日常診療の診断過程における疑問の多さを実感しました。
確かに、診断過程は曖昧で不確実でとっつきにくい部分が多いですが、だからこそ言語化できる部分は言語化して、再現性のある教訓を蓄積し、活用していくことが重要なのだと再認識しました。

多くの軽症患者さんが自ら歩いて受診する休夜診では、一見みんな風邪の患者さんに見えるでしょう。
今日のお話が、「きっと風邪だろう」「風邪であってほしい」という根拠のない思い込みを乗り越えて、風邪の患者さんの中に紛れ込んでいる重症患者さんの存在を見抜くための一助になることを願っています。

2017年5月31日水曜日

今宵、いわきの医療は安泰になりました


豆粒みたいな僕らには真似できないような行動力と発信力がおありでご高名な先生のご見解ですので、穴が開くぐらい繰り返し読んで、100回かそれ以上噛みしめ、無い知恵絞ってその真意を理解しようと努力しましたが、残念ながら私には無理難題でした。
ですので、実際にいわきで医療・福祉を支える方々や、いわき市外からいわきを案じてくださっている方々のご意見を伺ってみました。
結果、まことに僭越ながら、発信されている情報には不正確な内容が含まれていることが分かりました。
どこがどう間違っているかを指摘できるような立場ではありませんので、それは差し控えますし、ハッキリ言って そんなことは私にとってどうでも良いことに思えてきました。
なぜなら、本件を通して結果的に私の心の中に生まれた かけがえのない化学反応があったからです。
それは「信頼の確認」です。
極端に人手不足な いわきで医療・介護の現場を担っている人間は、ハッキリ言ってみんな大変です。半端なく…
それなのに、みんなメチャクチャ頑張っているのです。
なぜ続けるのか?
それは…
それぞれが「使命とやりがいと誇り」を持って生きているからだと再認識しました。
逆に言えば、いわきで働くことに「使命とやりがいと誇り」を感じなければ、既にどこか別の土地に転居しているはずですし、とっくの昔に いわきの医療は崩壊どころか消滅していたでしょう。
一方で、人間は弱い者ですから、頑張り過ぎて心身ともに疲弊すると「自分だけが辛い想いをしているのでは?」という考えが大きくなり「うちは頑張っているのに、あっちはサボってる」とか疑心暗鬼になることもあるでしょう。
しかしながら、本記事で批判の対象になっている団体も、賞賛の対象になっている団体も、その現場を支える個々人は、「使命とやりがいと誇り」を持って、日々必死に生き、職務を全うしています。
そのことを再確認させてくださったこの記事は、ある意味スゴイです。
凡人には出来ないスーパーコンピューター並みの驚愕の計算力です。
既に いわきでは、行政・医師会・病院協議会・多職種・市民活動など、一丸となって難局を乗り切ろうと汗水を流していましたが、本件をきっかけに、その動きは加速するでしょう。
結果として、いわきの医療は崩壊しません。
全てに感謝申し上げます。

2017年5月23日火曜日

「縮充」して、地域の魅力を凝縮しよう! ~第8回 日本プライマリ・ケア連合学会 学術大会~

2017512日~15日、第8回 日本プライマリ・ケア連合学会 学術大会(以下、学会)が、香川県高松市を会場に開催されました。「うどん県」での開催だけあって、参加賞として「うどん券」が配布され、学会会場には屋台が…(笑)。コシの強いうどんを美味しくいただきました。

今回は、超高齢社会を見据え、いわき市医師会やいわき市・養生会が近年注力している地域包括ケア、病院外看取りに関する新しい知見を求めて、関連するシンポジウムを中心に参加しました。学会では、地域包括ケアに関する、各地での先進的な取り組みが紹介されていました。いずれも素晴らしい試みでしたが、そもそも今のいわき市と全く同じ状況の地域は存在しないので、そのまま模倣してもうまくいかないであろうことは容易に想像がつきました。
一方で、地域住民一人ひとりが、その地域の風土や特長を活かしながら、自分や家族、周囲の well-being(幸福・健康)の実現に向けて主体的に参加・行動し、結果として地域コミュニティーを住民自身がより豊かなものに変えていこうとする「参加」と「自治」をキーワードとした取り組みには、いわきでも参考にできる部分が多いと感じました。気候が穏やかで、観光資源にも恵まれ、農林水産業や工業も盛んな当地のアドバンテージを「参加」と「自治」の住民力で最大限に活用できれば、いわきはまだまだ頑張れると思います。

更に、鹿島地域の動きと照らし合わせて考えてみました。学会のシンポジウムを通して、「医商連携」「一円融合」のまちづくりを目指す鹿島地域の取り組みを加速させるためには、「参加」と「自治」に加えて、「縮充」という発想が重要であることに気付くことができました。縮充の語源は、ウールをアルカリ水のなかで揉むとできる、縮んで中身の詰まったフェルト状の素材(縮充ウール)です。縮充は縮小でも縮退でもなく、かといって拡充でも補充でもありません。縮みながら充実していくという発想です。人口を増やすとか、市街地を拡大するとか、経済成長を目指すようなまちづくりは、これからの人口減少時代、殊に原発事故にともなう避難から帰還への動きが加速し、更に小名浜にオープンするイオンモールとの競合が必至となる当地には不向きで、これからはむしろ縮充のまちづくりが求められるでしょう。縮充という視点から言えば、人口が減ったとしても積極的にまちづくり活動を展開する人の割合が増えれば良いのです。「自分たちのまちは自分たちで経営していくんだ!」という意識を共有する人の割合が増えることが重要であり、そういった意味では鹿島地域における地域住民主導の熱い取り組みは、超高齢社会を乗り切る「鹿島モデル」として世界に発信できる先行事例に発展する可能性を秘めていることを確信して帰還した次第です。