2019年1月18日金曜日

福島県立医科大学 地域・家庭医療学講座 & CFMD家庭医療/総合診療レジデンシー東京 合同リトリート(第141回 FaMReF)

2019年1月12・13日の両日 開催された第141回 FaMReF…
歴史あるFaMReFの記念すべき第141(石井)回目は、CFMDの皆さんとの合同リトリートという形で賑やかな開催となりました。



初日は
西村真紀先生の 明日から診療所で使えるOC/LEP
葛西龍樹教授の Cinemeducation



2日目は
当講座がガイドする Clinical Skills Assessment
喜瀬守人先生の キャリアに関する考察 

懇親会では、福島までお越しいただCFMDのみなさんと、親交を深めることができ、充実した学び多い2日間となりました。

2018年12月16日日曜日

「大人の学び盛だくさん」 ~140th FaMReF in 大原綜合病院~

学習について学びを深めるユニークな企画!






大人の学びって、経験によって必要に迫られて、問題を解決するために、自ら目標を立てて、取り組むわけで、とても主体的で能動的!
カリキュラムがきっちり決まっている義務教育とは真逆ですね。

冒頭のレクチャーでは、ホスト病院である大原綜合病院の菅藤賢治先生が、Uirich Boser 著の「Learn Better」学びの6つのステップを紹介してくれました。

1. 価値を見いだす
何故それをしようと思うのか? その意味を自ら発見する。

2. 目標を決める
学習の効率を高めるために、目標を設定し思考の質を上げる。

3. 能力を伸ばす
学びの過程をモニタリングし、外部からのフィードバックを受ける。

4. 発展させる
人に教えるつもりで実際にやってみる
不確実性を受け入れ、多様性のある環境をつくる

5. 関係づける
たくさんの具体例を学び、それらの関係性を推論する。

6. 再考する
過信を捨てて、実は自分は分かっていないことを知る
静かな環境で内省する必要性
そして繰り返し学ぶ

ある意味、当たり前のことで、日頃 無意識下でやっていることですが、こうやって言語化してみると、それ自体が格調高くて、アカデミックな感じになりますね。
これを踏まえて参加者らが日頃の学習の経験を語り合いましたが、みんなそれぞれ限られた時間の中で、臨床上の疑問に工夫・模索しながら対応していることが分かりました。

今回の専攻医の振り返りは、Significant Event Analysis:SEA 形式でおこなわれました。
SEAは、事例や症例に関して当事者が深く振り返り、言語化し、今後の改善に対する提言をするという下記の流れで実施します。

1.significant event の記述
2.最初に考えたこと、そのときの感情
3.うまくいったこと
4.うまくいかなかったこと
5.こうしたらよかったと思うこと
6.次のアクションプラン、学びの計画

今回は、現在のかかりつけ医への相談なしに、直接受診(初診)となった患者さんへの対応についての振り返りでした。
こんな時、医師としてどんな気持ちになるでしょうか?
私はどうしても陰性感情を抱きがちです。
しかし、そういう行動に至った患者さんには、必ず何らかのコンテクストが潜んでいます。
このような状況下で、いかに ニュートラルな気持ちで対応できるか?
むしろ、やりがいをもって対応できるか?
わたし自身にとっても深い省察にもなるテーマでした。

2018年12月15日土曜日

家庭医療/総合診療 ウィンター・フォーラム 2018 @福島県立医科大学

「家庭医療/総合診療 ウィンター・フォーラム 2018」@福島県立医科大学
サマー・フォーラムの盛会を受けて、今年は学生・研修医向けに冬にも熱い学びの機会を企画したところ、20名を超える外部参加申し込みがあり、にぎやかなフォーラムとなりました。

家庭医療/総合診療の真髄と醍醐味を、多くの若者に出来るだけ早く深く知って欲しいという講座スタッフらの熱量が結晶となり、いずれのセッションも誰にでも分かりやすく家庭医療/総合診療を体験・イメージできるようによく準備された内容でした。

医学部低学年の学生さんも含め、幾つかのワークを通して皆さんとても積極的にディスカッションしてくれて、家庭医療/総合診療が、ごく当たり前に重要で魅力的でやりがいのあるものとして受け入れられつつあることを肌で感じ、とても感慨深かったです。





2018年12月9日日曜日

学び合い ~いわき志塾~

2018年12月8日。
いわき志塾の講師として所属専攻医を派遣させていただきました。
今回は、医療・法律・スポーツのスペシャリストからインプットされた人生観を中学生が聴き、次に中学生らがそれぞれの感性で咀嚼し、得られた知見やパワー・フレーズをチームごとにまとめていきます。
最後に参加者全員に各チームが5分間に凝縮してプレゼンします。
今回は1・2年生率が高く、初参加の生徒も多かったのですが、中学生たちの、ポイントを捉えサマライズしていく能力の高さに驚愕しました。
また、今回の講師陣はバラエティーに富んでいてとても楽しかったです。
専攻医本人も自身の人生を振り返り、志の高い中学生の熱量に触れて、とても良い刺激になったようです。
おまけに、日常業務では指導医も気付きにくかった彼女の隠れた才能を、志塾を通して開花させていただきました。 数多の学びの機会を与えてくださった現役中学生と教育委員会の皆様に心より感謝申し上げます。




2018年11月29日木曜日

多彩な学びの足跡 ~実践家庭医塾~


今宵の実践家庭医塾では、臨床研修医2名が それぞれの経験事例をもとに学んだことを自由にプレゼンしてくれました。

K先生は、浜通り特有の危機的な救急医療事情に驚きつつ、社会的な問題にまで広げて考察し、一般の方が救急車を適正利用できるように開発された全国版救急受診アプリ「Q助」を紹介してくれました。

T先生は、脳梗塞と思いきや神経梅毒?という若干Dr. G的な変化球事例を紹介してくれました。梅毒の急増が問題視されていることを鑑みると、今後このような事例は必然的に増えてくるかもしれません。脳血管障害を疑う切迫した状況下で、性交渉にかかわるデリケートな質問をどのように進められるか?いろんな意味で示唆に富む事例でした。

閉塾後に、1ヶ月の地域医療研修修了セレモニーが挙行されました。
理事長から修了証書と寄せ書きが授与され、プチ・サプライズといった感じでした。



2018年11月18日日曜日

在宅医療に必要な知識と技術を学ぼう ~139th FaMReF@ほし横塚クリニック ~

まず、在宅医療に関する制度的な内容や郡山市における現状や取り組みについてレクチャーがありました。
訪問診療のニーズがある時に、かかりつけ医が積極的に在宅医療に取り組みやすい社会やシステム、ネットワーク創りの重要性を再認識し、いわきで取り組んでいる在宅医療ネットワークを、更に推進していくことが重要だと思いました。

次に、在宅でのポケットエコーの活用法についての紹介があり、だいぶ注目されるようになってきている肺のエコーについても解説してもらい、いつでも、どこでも、誰のどこにでも使える気軽さで、ますます活用していきたいと思いました。

次に、ほし横塚クリニックにおける訪問診療の現状について報告がありました。
入院治療の限界と考えられ、退院時に予後不良と評価されていた患者さんが、自宅退院・訪問診療導入後に、ご家族の献身的な介護などに支えられ、生き生きと過ごすことができて復活し、結局 元気になったという印象的な事例が紹介されました。関わった人達が、それぞれの役割を果して、きめ細やかな対応をして、すべての歯車がかみ合った結果、在宅療養のメリットが最大限に発揮されたようです。

ホストの ほし横塚クリニック家庭医チームは、なんともアットホームな感じで、日頃の診療もあたたかみに溢れている のだろうな~ というのが連想できました。




2018年11月1日木曜日

「おひとりさま」をケアするということ… ~実践家庭医塾~

今宵は、SDF(超医師〇〇)氏が、天涯孤独な患者さんと関わった経験事例から、健康の社会的要因の影響をダイレクトに受けやすい「おひとりさま」のケアについての省察を発表してくれました。


一般的に健康の社会的決定要因には以下のものがあります。
①社会格差
②ストレス
③幼少期の環境
④社会的排除(少数民族・外国人・身体障害者、避難民・ホームレス等)
⑤労働(裁量権のない環境等)
⑥失業
⑦社会的支援
⑧薬物依存
⑨食事
⑩交通
⑪検診受診率
その他の新たな問題となる可能性がある要因として…
・ジェンダー(LGBTQなど)
・難民・移民・留学生
・思想(SNSを含む)
・雇用の流動性・不安定性
・高齢化

直接的な診療という形でのサポートがしにくい事例では、家庭医だけの力では如何ともし難いところ…
社会を動かす大きな力が必要です。

日本プライマリ・ケア連合学会でも、実は地味に下記の内容の「健康格差に対する学会の行動指針」を示していることが紹介されました。
1) あらゆる人びとが健やかな生活を送れるように社会的な要因への働きかけを行い、健康格差の解消に取り組みます。
2) 社会的要因により健康を脅かされている個人,集団,地域を認識し、それぞれのニーズに応える活動を支援します。
3) 社会的要因に配慮できるプライマリ・ケア従事者を養成し、実践を通して互いに学び合う環境を整えます。
4) 健康格差を生じる要因を明らかにし、効果的なアプローチを見出す研究を推進します。
5) あらゆる人びとが、それぞれに必要なケアを得られる権利を擁護するためのアドボカシー活動を進めます。
6) 上記 1-5 を達成するために、患者・家族および関係者や関係機関(専門職・医療や福祉の専門機関・地域住民・支援ネットワーク・NPO、行政・政策立案者など) とパートナーシップを構築します。
(日本プライマリ・ケア連合学会の健康格差に対する見解と行動指針)

何とも壮大な話ではありますが、生活習慣病などの疾患でも、患者個人のがんばりだけでは解決しにくい、生活背景に潜む隠れた健康リスクを洗い出したり、独居高齢者の生活支援など、社会的サポートが得られるのに 受けていない ということはないかチェックしたり…
こういった部分は家庭医として果たすことができる役割なのではないだろうか?というTake Home Messageで、SDF氏のプレゼンは締めくくられました。