2022年5月15日日曜日

この方 本当に胃ろうが必要? ~第172回 家庭医療 レジデント・フォーラム~

本日の家庭医療レジデント・フォーラムの指導医レクチャーのテーマはリハビリテーションでした。
胃ろう造設後の患者さんの事例を通して、国際生活機能分類を用いたグループワークを行い、ケアの目標設定などについて議論しました。
胃ろう造設後は、当然、経管栄養が行われるわけですが、そのまま長期に経腸栄養が継続されることが多いです。
その多くは、経腸栄養継続にもかかわらず、徐々に衰弱が進行したり、肺炎を合併して急激に容体が悪化したりして、生命維持の限界に向かっていきます。
しかし、その後の経過は個々により様々で、胃瘻造設を要した時点では、嚥下機能が不十分だったものの、経腸栄養が奏功し、栄養状態が改善した結果、嚥下機能を含めた身体機能が改善し、結果として胃ろうが不要になる方もおられます。
こういった場合、国際生活機能分類をあらためて適用してみて、実際におこなっている活動と、できる活動に乖離がないか?を確認しながら、ケアの目標を再設定することはとても有用だと思いました。