2015年4月24日金曜日

おお、これぞまさにマレット変形(槌指) 人生初の骨折からの人生初の手術の巻


わたくし事ですが、不注意で派手にすっ転んで、やらかしてしまいました。

右の中指がやたらと痛いし腫れぼったい。
ていうか、この形は・・・

「えいっ!」

やっぱりどんなに頑張っても指先が下を向いたままなわけで・・・

「うーん、これ教科書で見たことあるし」とか感心している場合ではないのであります。


しょうがないので職場でレントゲン!

「トホホ」

やっぱし・・・

このように指の第1関節が曲がったまま自力では伸ばせない状態のことを、マレット変形(槌指)と呼びます。
マレット変形のなかには、指を伸ばす伸筋腱の断裂により生じるもの(腱性マレット指)と、指先の骨(末節骨)の骨折により生じるもの(骨性マレット指)があります。

マレット変形を診断するためにレントゲン撮影したわけですが、末節骨が見事に折れていた(骨性マレット指)わけです。

というわけで、整形外科医に相談したところ即刻手術となりまして・・・
ひじょ~に忙しい先生ですから、仕事を増やしてしまい、とてもとても申し訳ない気持ちでまな板に乗らせていただきました。


石黒法とやら・・・
まずは腱側(根元側)に鋼線を打ち込んで固定して、次に先端側の剥がれた骨をもう一本の鋼線で串刺しにして元の位置に寄せて固定。

骨折も手術も人生初でしたが、素晴らしい手際と卓越した技術、そして医療スタッフの抜群のチームワークに感心しているうちに あれよあれよの僅か数分間で手術は終了!
本当にありがたい限りでした。

固定期間とその後のリハビリと、しばし利き手が不自由な時期が続きますが、チョロチョロ落ち着かない日頃の自身を戒め反省しつつ、こんな馬鹿チンにも多くの方々が温かく手を差し延べてくださることに深く深く感謝したいと思います。
そして、今回の出来事から自分が学ぶべきこと、身につけるべきことを探しながら謹んで生きていきたいと思います。

2015年4月23日木曜日

高知といわきは似てるのよ! ~家庭医療セミナーinいわき 実践家庭医塾~

新年度!
新しいレジデントや、ホームステイで地域医療を学ぶ臨床実習の学生をむかえての実践家庭医塾。


本日のメインイベントは、今年度から福島県立医科大学 家庭医療学専門医コースの専攻医として高知県からいわきに異動となった藤原学医師のプレゼン。
高知県の自治体病院を中心に多彩なシチュエーションでの豊富な臨床経験をもつ藤原先生。
地域の医療資源をどう使って、より良いケアを提供していくか?
現代医療の問題点が凝縮した地域医療における家庭医の役割についての深い省察を示してくれました。


高知と いわき 同じ太平洋に面した土地柄だからなのか?
「(その状況)いわきでも ある、ある」という感じで、とても親近感の湧く内容でした。

紹介を受ける立場
紹介をしてお願いする立場
様々な規模と役割を担う医療機関での多彩な経験は、いわきでの彼の今後の医療活動に必ず活きてくると思います。
彼の活躍を確信しつつ、どんな発想でいわきの地域医療を創ってくれるのか?激しく期待しています。


2015年4月12日日曜日

世界初開催! 医師会主催の「がん哲学外来カフェ」


2015年4月11日、土曜日の午後のひと時。
多くの方々のご協力のおかげを持ちまして、第1回いわき市がん哲学外来カフェを、かしま病院コミュニティーホールを会場に開催することができました。
大学や病院、患者会などが主催することが多い がん哲学外来を医師会が主催するのは世界初だそうです。
がん哲学外来は、一般的なセカンドオピニオンやカウンセリングとは異なります。
医療の現場と患者さんの「すきま」を埋めるのが がん哲学外来ですから…
単なる「説明」でも「傾聴」でもない「対話」の場所です。
だからこそ、がん哲学外来を医師会が主催する意義は深いと考えていました。
どこかの病院や、とある がんの患者会ではなく、医師会が主催することにより、患者間、医療機関間、職種間の垣根を取っ払い、誰にも開かれた自由な空間を提供することができると思うからです。

とはいえ…
外は満開の桜の時期。
どのような空間になるのか?
3時間フリートークって勇気要る~
1時間の個別面談って・・・
色々ドキドキしでしたので、あまり大々的な宣伝はせず、患者さんとそのご家族を合わせて10名程度(うち4組が個別面談)の開催となりました。

開催してみてすぐに実感したこと…
患者さんやご家族と現行の日常診療との間には、やはり「はざま」が存在すること。
だからこそ、そんな「はざま」をとっぱらって、暇気な風貌でじっくりと「対話」できる場が絶対に必要であるということ。

そういった拙い理解のもと、個人面談を担当させていただき、どんな境遇にあっても、患者さんには使命感と役割を忘れずに生きて欲しい。
ご家族にはそれを支えるべく、余計なお節介ではなく、偉大なるお節介を発揮して欲しい。
「対話」を通じて、出来る限りそんな「いい覚悟で生きて欲しい」という想いをお伝えしたつもりです。

うまくいったかどうかは分かりませんが、日常診療では医師やスタッフに伝えられないような素朴な疑問や想いを表出していただき、3時間という時間が瞬く間に過ぎ去り、お集まりくださった患者さんやご家族の表情がやわらかくなったということだけはまぎれもない事実です。

歩み始めたばかりの いわき市がん哲学外来を、ゆっくりじっくり育んでいきたい。
そんな想いを新たにしたひと時でした。

2015年4月6日月曜日

家庭医臨床道場 ~第102回FaMReF~

日々、家庭医療の実践に励んできた研修修了生たち。
普段通りにできれば専門医試験は大丈夫と思いつつも、やはり試験は緊張するし、実際の診療とは勝手が違うので、いつも通りというわけにはいかないだろう。
それなら、試験でいつも通りの能力が発揮できるように練習をしておこう!
というわけで、専門医試験を擬似体験しちゃおうという企画。
例年、家庭医療専門医試験が近くなる時期に恒例となった実技の模擬試験。
家庭医療専門医試験受験経験者らの「大体こんな感じだった」という体験談をもとに実際の試験を再現。
やはり、やってみると気付く、抜けやすい部分や、試験を乗り切るコツなどが見えてくるのだが、例年この企画は単なる試験対策にとどまらず、受験者にも、評価者にも、模擬患者役にも、オブザーバーにも、そして思考を凝らして試験問題(シナリオ)を作成した出題者にも、それぞれいつもとは別の視点や角度から家庭医療を見つめなおすことができるので、試験対策以上の学びが得られるようだ。
受験者が持てる力を発揮できることを祈念して今年も企画は無事終了した。

2015年4月1日水曜日

いわき大学校 新設! ~医療人材確保への秘策~


いわき市は、2015年4月1日付で、新しい条例を発表した。
新条例には、いわき市内限定で業務にあたることができる、いわき市医師免許、いわき市薬剤師免許、いわき市看護師免許等、医療各分野に関わる、いわき市内限定の専門職の資格を新設する内容が盛り込まれ、極端な人材不足にあえぐ同市の医療スタッフの確保のための起死回生の策として、大胆な市政展開を示したことになる。
国はこの異例の政策を、いわき市を医療特区に認定するかたちで承認し、大規模な社会実験を兼ねて復興庁直属のいわき大学校を新設。いわき市限定の新設各資格取得のための医育機関として整備する。
福島県内、殊にいわき市内では、医療関連のスタッフを育成しても、その後、県外・市外へ流出してしまい、慢性的な人手不足が社会問題となっている。
新設されるいわき大学校の教員には、いわき市内の実地医家を積極的に起用し、学生には専門技術はもちろんのこと、地域に生き地域で働くことのできる医療人の育成や、いわき限定の免許である制限を逆手にとって、医療人としての責任性やプロフェッショナリズム、地元愛を熱く叩き込み、今後世界的におとずれる超高齢社会を乗り越える秘策としての「いわきモデル」を世界に発信していく方針だ。


うそぴょん!
2015年4月1日