2015年4月12日日曜日

世界初開催! 医師会主催の「がん哲学外来カフェ」


2015年4月11日、土曜日の午後のひと時。
多くの方々のご協力のおかげを持ちまして、第1回いわき市がん哲学外来カフェを、かしま病院コミュニティーホールを会場に開催することができました。
大学や病院、患者会などが主催することが多い がん哲学外来を医師会が主催するのは世界初だそうです。
がん哲学外来は、一般的なセカンドオピニオンやカウンセリングとは異なります。
医療の現場と患者さんの「すきま」を埋めるのが がん哲学外来ですから…
単なる「説明」でも「傾聴」でもない「対話」の場所です。
だからこそ、がん哲学外来を医師会が主催する意義は深いと考えていました。
どこかの病院や、とある がんの患者会ではなく、医師会が主催することにより、患者間、医療機関間、職種間の垣根を取っ払い、誰にも開かれた自由な空間を提供することができると思うからです。

とはいえ…
外は満開の桜の時期。
どのような空間になるのか?
3時間フリートークって勇気要る~
1時間の個別面談って・・・
色々ドキドキしでしたので、あまり大々的な宣伝はせず、患者さんとそのご家族を合わせて10名程度(うち4組が個別面談)の開催となりました。

開催してみてすぐに実感したこと…
患者さんやご家族と現行の日常診療との間には、やはり「はざま」が存在すること。
だからこそ、そんな「はざま」をとっぱらって、暇気な風貌でじっくりと「対話」できる場が絶対に必要であるということ。

そういった拙い理解のもと、個人面談を担当させていただき、どんな境遇にあっても、患者さんには使命感と役割を忘れずに生きて欲しい。
ご家族にはそれを支えるべく、余計なお節介ではなく、偉大なるお節介を発揮して欲しい。
「対話」を通じて、出来る限りそんな「いい覚悟で生きて欲しい」という想いをお伝えしたつもりです。

うまくいったかどうかは分かりませんが、日常診療では医師やスタッフに伝えられないような素朴な疑問や想いを表出していただき、3時間という時間が瞬く間に過ぎ去り、お集まりくださった患者さんやご家族の表情がやわらかくなったということだけはまぎれもない事実です。

歩み始めたばかりの いわき市がん哲学外来を、ゆっくりじっくり育んでいきたい。
そんな想いを新たにしたひと時でした。

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