2016年12月4日日曜日

いわきで医療職を志す中学生達と戯れてみた ~医学教室 浜通り2016~

2016年12月3日、医療人を志す子供の夢応援事業「医学教室」のコンセプトに賛同し、法人総動員で中学生達を戯れてみました。
医学教室?
なんのこっちゃ?
これは、県保健福祉部の主催で、福島県の地域医療に貢献できる人材の育成を目的に医療人ネットワーク合同会社(ふくしま子供医科大学)が企画した福島県内の中学生を対象にしたイベントです。
2016年8月に県教育委員会が実施した「医療体験セミナー」に参加した南相馬・いわき両市の中学生13名が参加してくれました。
11月26日に、常磐病院で高度先進医療を見学し、その役割を学んできてくれたメンバーなので、今回は、医療のもう一方の側面 プライマリ・ケアの意義と役割を体感してもらうことに尽力しました。


先ずは、病院の各部署で多職種がどんな業務をしているか探検ツアーをしてもらった上で、直に多職種のスタッフから各職種の詳細な業務内容の解説とディープな進路相談!
嬉しいことに、医師を志す中学生も数人いたので、医師になるために必要な志について直伝し、最大限のエールを送りました。
そんなこんなで、あっという間に午前中が過ぎ去りました。


さて、気怠い土曜の午後も寝かせませんよ!
午後のセッションは、医師による急性疾患に対する治療は奏功したものの、それだけでは発症前の日常生活動作獲得にまでは至らなかった廃用症候群の患者さんのケアをどうするか?という「重~い」テーマに対して、グループ・ワーク形式でみんなに対峙してもらいました。
正直、ハードルが高いかな?と思いながら見守っていたのですが、中学生たちの発想は、凝り固まった僕等のつまんない発想とは一線を画し、斬新かつ大胆でありながらも、ひじょ~に利用者目線で、私たち医療従事者、特にベテランと呼ばれるほど経験年数を重ねたスタッフほど忘れがちな甘酸っぱくも情熱的な想い蘇らせてくれました。
で、最も驚いたことは、地域包括ケアシステムの要素(医療・介護・住まい・介護予防・生活支援)全てに関する解決策をグループ・ワークを通して捻出してくれたこと…

「医療は医学の社会的適応である」という武見太郎先生(元日本医師会会長)の名言のとおり、理系に分類される科学としての医学のプロフェッショナルという側面と、社会学 つまり 患者・家族・地域(時にスタッフ間)とのコミュニケーション能力を求められる医療人の特殊性と面白さ(旨み)を感じ取ってくれたものと期待しています。




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