2015年7月18日、福島県看護協会 いわき支部 2015年度 第1回 看護研修会にお招きいただき、「地域連携の現状と未来の姿」と題したレクチャーとグループワークのファシリテーターを担当させていただきました。
地域医療連携ではなくて、あえて医療という縛りをとって地域連携とさせていただいたのは、これからの超高齢社会、大胆に言い換えると多死社会における社会問題は、もはや医療だけを切り離して解決し得ないところまできていると思うからです。
それにしても、台風一過のさわやかな土曜の午後にもかかわらず、60余名もの志高い看護師の皆さんが参加され熱い議論を展開してくださいました。
参加者の皆さんから挙げられた地域連携上の問題点は以下の内容です。
①医師間(病院間、診療所間、病院・診療所間のいずれも)のコミュニケーション不足
②医師とその他のケアスタッフ、介護施設との間のコミュニケーション不足
③患者、家族、ケアスタッフいずれにとっても、医療や死が身近なものでない
④かかりつけ機能を果たしている医師へのインセンティブが乏しい
⑤一次・二次救急で活躍できるジェネラリストの不足がたらい回しをまねいている
⑥診療所同士ないし診療所と病院医師との協力体制が整っていない
医療系のスタッフだけでは地域医療が立ち行かなくなっている事情から、介護・福祉ないし行政、地域住民を医療の世界に引きずり込み、身近なものとしてとらえてもらえるようにすると同時に、医療系のスタッフもまた、地域そのものに溶け込み巻き込まれていくことが重要なのだと思います。
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