2014年11月2日日曜日

はばたこう いわきから 日本へ 世界へ 未来へ ~いわき志塾~


 いわき生徒会長サミットをご存知だろうか?
斯く言う私も昨日知ったようなものだが・・・

震災の直前から準備が進んでいて、2011年度はじめから立ち上がる予定だったそうだが、震災の影響で延期になっていた。
公益財団法人 東日本大震災復興支援財団の「福島こども力プロジェクト」の支援を受け、なんとか震災の年に立ち上げることができたそうだ。
もともと「30年後のいわきのリーダーを育てよう!」ということで始まった企画だったが、震災直後に大多数の子供たちが一時いわきを離れたという現実に直面した時、いわき市教育委員会の先生方は「これでは未来のいわきはない」と危機感を持ち、もっともっと、「いわきじゃなくちゃダメなんだ!」と、いわきを熱く愛する若者を育てていかなければならないと痛感し、ますます熱意をもってこのプロジェクトを推進しているそうだ。
今年で4期目に突入し、生徒会役員でなくとも、志さえあれば参加は自由となり、いわきグローバルアカデミー「いわき志塾」と命名された。
各界で働く大人を講師に招いて、小グループに分かれて、講師の生き様についてレクチャーを受け、次のセッションでは、インプットされた情報から得た個々の考えをグループ内でアウトプット。最後のセッションでは、各グループが参加者全員に向けてプレゼンするという構造。
で、今回(第6回)のテーマが医療ということで、講師としてお声がけいただき、喜んで馳せ参じた次第である。







講義では、高度先進医療を担う各科専門医と、プライマリ・ケアを担う町医者と、2種類の医師が上手に分業できるとよい。ということと、日本ではプライマリ・ケアを担う町医者を育てる仕組みの整備が立ち遅れている事情。そして、現状で起きている問題を踏まえて、自分が家庭医の育成をライフワークにする断固たる決意ができた過程。福島では(もちろんいわきでも)安心して家庭医を目指すことができるように教育システムを整備していることなどを伝えた。
一通り話したあと、さすが熱い連中だけあって、「これだけは譲れないものは何ですか?」という熱苦しい質問が飛んできた。
「人のために生きること、それは結局自分を幸せにする」
などとキザなセリフを吐いたのだが、うなずきながら「強く共感します」と、すんなり受け入れる凄い奴ら!
アウトプットのワークはとにかく感心した。
これまた立候補制かつ投票制のチームリーダーが、見事にみんなの意見を限られた時間内でまとめていく・・・
今期6回目ということで、だいぶ慣れてきたとのことだが、それにしても学習能力の高さが素晴らしい。


日頃、時間ばかり奪われながら、ちっとも役に立たない大人の会議を数多く目の当たりにしているので、「物事を決める時はこうやればいいのか~」と大変感銘を受けた。


全体発表は、各班それぞれの講師の熱い志を個性的に表現してくれて非常に楽しく拝見した。


もっとも嬉しかったことは、いわき志塾にキッズ医者かしまの研修修了生(OG)がいたことと、彼女が、医師を目指す「断固たる決意ができた」と発言してくれたことだ。
地道な努力を続けるとき、「本当に実がなる時がくるのだろうか?」と不安に思い心折れそうになることもある。しかし、やはり諦めることなく前に進むこと、目の前のやるべきことを続けることが最も大事なことであると確信した。
「人のために生きること、それは結局自分を幸せにする」
この言葉の意味をきちんと理解できる若者がワンサカいるこの地は、まだまだ死んでいない。
子供たちのキラキラした目を見て、いわきの未来に光が差すのを感じた。

そして、子供たちを熱く見守る教育のプロの先生方と知り合うことができたのも、昨日の大きな収穫だった!
未来を創る教育を、力を合わせて成し遂げよう!









0 件のコメント:

コメントを投稿