いわきの一次救急医療を支えるべく、休夜診での診療協力に新たに手上げしてくださった多くの先生方がおられます。その志に敬意と謝意を表します。
一方で、協力医師の標榜科は様々ですので、診療に参加するにあたって「時間外診療のスキルを学びたい」という熱心な声があがり、医師を対象としたセミナーが随時企画されています。
初回のテーマは小児科で、2回目の今回は診断学、次回は妊産婦への対応などが予定されているようです。
本日は、「今日から始めよう! プライマリ・ケアに役立つ診断学」と題し、休夜診で求められる ①緊急疾患を見逃さないコツ、②高頻度疾患の診断に役立つ症候 に絞ってお話しさせていただきました。各論としては、休夜診を訪れる患者さんの中で特に多い「風邪」っぽい患者さんにおける①、②を主にお示ししました。
嬉しいことに、沢山のご質問やご意見をいただき、活発な質疑応答となりました。
先生方の関心の高さや、日常診療の診断過程における疑問の多さを実感しました。
確かに、診断過程は曖昧で不確実でとっつきにくい部分が多いですが、だからこそ言語化できる部分は言語化して、再現性のある教訓を蓄積し、活用していくことが重要なのだと再認識しました。
多くの軽症患者さんが自ら歩いて受診する休夜診では、一見みんな風邪の患者さんに見えるでしょう。
今日のお話が、「きっと風邪だろう」「風邪であってほしい」という根拠のない思い込みを乗り越えて、風邪の患者さんの中に紛れ込んでいる重症患者さんの存在を見抜くための一助になることを願っています。
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