2018年12月16日日曜日

「大人の学び盛だくさん」 ~140th FaMReF in 大原綜合病院~

学習について学びを深めるユニークな企画!






大人の学びって、経験によって必要に迫られて、問題を解決するために、自ら目標を立てて、取り組むわけで、とても主体的で能動的!
カリキュラムがきっちり決まっている義務教育とは真逆ですね。

冒頭のレクチャーでは、ホスト病院である大原綜合病院の菅藤賢治先生が、Uirich Boser 著の「Learn Better」学びの6つのステップを紹介してくれました。

1. 価値を見いだす
何故それをしようと思うのか? その意味を自ら発見する。

2. 目標を決める
学習の効率を高めるために、目標を設定し思考の質を上げる。

3. 能力を伸ばす
学びの過程をモニタリングし、外部からのフィードバックを受ける。

4. 発展させる
人に教えるつもりで実際にやってみる
不確実性を受け入れ、多様性のある環境をつくる

5. 関係づける
たくさんの具体例を学び、それらの関係性を推論する。

6. 再考する
過信を捨てて、実は自分は分かっていないことを知る
静かな環境で内省する必要性
そして繰り返し学ぶ

ある意味、当たり前のことで、日頃 無意識下でやっていることですが、こうやって言語化してみると、それ自体が格調高くて、アカデミックな感じになりますね。
これを踏まえて参加者らが日頃の学習の経験を語り合いましたが、みんなそれぞれ限られた時間の中で、臨床上の疑問に工夫・模索しながら対応していることが分かりました。

今回の専攻医の振り返りは、Significant Event Analysis:SEA 形式でおこなわれました。
SEAは、事例や症例に関して当事者が深く振り返り、言語化し、今後の改善に対する提言をするという下記の流れで実施します。

1.significant event の記述
2.最初に考えたこと、そのときの感情
3.うまくいったこと
4.うまくいかなかったこと
5.こうしたらよかったと思うこと
6.次のアクションプラン、学びの計画

今回は、現在のかかりつけ医への相談なしに、直接受診(初診)となった患者さんへの対応についての振り返りでした。
こんな時、医師としてどんな気持ちになるでしょうか?
私はどうしても陰性感情を抱きがちです。
しかし、そういう行動に至った患者さんには、必ず何らかのコンテクストが潜んでいます。
このような状況下で、いかに ニュートラルな気持ちで対応できるか?
むしろ、やりがいをもって対応できるか?
わたし自身にとっても深い省察にもなるテーマでした。

2018年12月15日土曜日

家庭医療/総合診療 ウィンター・フォーラム 2018 @福島県立医科大学

「家庭医療/総合診療 ウィンター・フォーラム 2018」@福島県立医科大学
サマー・フォーラムの盛会を受けて、今年は学生・研修医向けに冬にも熱い学びの機会を企画したところ、20名を超える外部参加申し込みがあり、にぎやかなフォーラムとなりました。

家庭医療/総合診療の真髄と醍醐味を、多くの若者に出来るだけ早く深く知って欲しいという講座スタッフらの熱量が結晶となり、いずれのセッションも誰にでも分かりやすく家庭医療/総合診療を体験・イメージできるようによく準備された内容でした。

医学部低学年の学生さんも含め、幾つかのワークを通して皆さんとても積極的にディスカッションしてくれて、家庭医療/総合診療が、ごく当たり前に重要で魅力的でやりがいのあるものとして受け入れられつつあることを肌で感じ、とても感慨深かったです。





2018年12月9日日曜日

学び合い ~いわき志塾~

2018年12月8日。
いわき志塾の講師として所属専攻医を派遣させていただきました。
今回は、医療・法律・スポーツのスペシャリストからインプットされた人生観を中学生が聴き、次に中学生らがそれぞれの感性で咀嚼し、得られた知見やパワー・フレーズをチームごとにまとめていきます。
最後に参加者全員に各チームが5分間に凝縮してプレゼンします。
今回は1・2年生率が高く、初参加の生徒も多かったのですが、中学生たちの、ポイントを捉えサマライズしていく能力の高さに驚愕しました。
また、今回の講師陣はバラエティーに富んでいてとても楽しかったです。
専攻医本人も自身の人生を振り返り、志の高い中学生の熱量に触れて、とても良い刺激になったようです。
おまけに、日常業務では指導医も気付きにくかった彼女の隠れた才能を、志塾を通して開花させていただきました。 数多の学びの機会を与えてくださった現役中学生と教育委員会の皆様に心より感謝申し上げます。