7~9月の3ヶ月(三春、只見、いわき の計3回開催)に及んだFamily Medicine Resident Forum(略称:FaMReF)の特番「家庭医療レジデント・フォーラムin福島」も盛会のうちに無事終了し、今月から通常運転に戻った当講座の月1回定例のフォーラムFaMReFが郡山のランドマークタワー「ビッグアイ」にて開催され、熱い議論が展開されました。
今回は、ゲスト講師としてお招きした、三重大学大学院医学系研究科環境社会医学講座家庭医療学の竹村 洋典 教授をはじめ、今回はゲスト参加が多く、中でも関東から熱心な医学生(5年生)の参加もあり、終始にぎやかな雰囲気でフォーラムが進みました。
後期研修医が診療上の振り返りをもとにプレゼンテーションを行うReflection of the monthの1題目は「乳腺炎と母乳育児」と題し、後期研修3年目の五十嵐博先生が、家庭医らしく自身の家族のケアから得られた経験をもとに、乳腺炎・母乳育児に関する基礎知識が提示し、その中で、参加者間で母乳育児のメリットを共有し、母乳育児のサポートシステム確立にむけて家庭医の役割について議論がなされました。
Reflection of the monthの2題目は「Conflict」と題し後期研修4年目の高栁宏史先生が、親しい患者のケアの中で生じる家庭医としての葛藤について提示してくれました。それを通して家庭医の役割について再確認する議論がなされました。
さて、続いて今回のメインイベントに移り、「行動科学の世界を旅する」-人々の行動、医師の行動がいかに健康に影響するか-と題して、竹村 洋典 先生が我々を楽しい旅に連れて行ってくださいました。患者中心性および患者満足度と健康アウトカムについての関連について、慎重な検討・考察と今後の診療上の戦略について議論がなされました。講演の中で、かなり衝撃的な研究結果が示され、その後の懇親夕食会でも白熱した議論の的となりましたが、その内容は内緒です。知りたい方は、ぜひFaMReFはじめ当講座の各種イベントにいらしてくださいね。
続いて家庭医療先進地(オランダ・イギリス)視察報告が、高澤奈緒美 助手、清水健伸(後期研修医1年目)、山入端浩之(後期研修医1年目)から提示されました。データ管理の電子化や医療情報提供サービスに代表される診療をサポートするシステムを有する家庭医療先進地の視察報告がなされました。
さて、議論が白熱すると時間がなくなるもので、恒例の葛西教授によるCinemeducationは時間切れにより中止になってしまいました。次回のお楽しみということで・・・
FaMReFに参加してくれた学生さんは、何と熱心なことに休暇を利用して引き続き当講座の家庭医療後期研修教育およびホームステイ型医学教育プログラムの拠点である“いわき地区”にホームステイと見学実習に来てくれました。
大学病院では学ぶことのできない地域医療を、若い感性で熱心に吸収し学んでくれてとても嬉しかったです。
それと、うちの家族(特に子供ら)を激しくかまってくれてありがとう!
とても助かりました。
週末は周辺の観光!
長い海岸線を持つ“いわき”なのに、なぜか「海よりも山川の方が癒されるんです」という彼女の一言で行った先は夏井川渓谷「背戸峨廊」と巨大鍾乳洞の「あぶくま洞」でした。
日頃、足腰を鍛えてないと、こんな時に心地よい全身痛が数日後に襲ってくるものです・・・(笑)