2011年12月17日「第67回Family Medicine Resident Forum(FaMReF) in 郡山」がおこなわれた。
メインプログラムの Reflection of the Monthでは
レジデントのU先生が混合診療に関する基礎知識や議論のネタを提示してくれた。
様々な立場からの意見を丁寧に検証していてとても感銘を受けた。
混合診療導入に賛成か?反対か?
いずれを選ぶにしても、一対一の因果関係は出にくいであろう問題・・・
これまでは、自分の中でいまひとつピンとこなかったこの議論。
混合診療導入で、医療の質はどうなるだろうか?
最新医療が活性化し、治療の選択肢が増える一方で、根拠のない治療が蔓延しやしないだろうか?
受けることのできる医療の格差が更に広がりはしないか?
公的医療費削減の動きが高まる一方で総医療費は増大するのだろうか?
レジデントによる示唆に富む持論の展開を通して、今まで腑に落ちていなかった何かが少し消化されたような気がした。
私が感じたこととして・・・
混合診療を推し進めるにせよ、しないにせよ
①真に保健適応とすべき診療内容を客観的データを基に適切に選定・仕分けできるシステムの確立
この2点をクリアしない限り、今より良くなることはあり得ないように感じるし、逆にこれらが解決すれば、混合診療を導入しても、しなくても、少なくとも今よりは事態は改善するように思う。
そのためには、質の高いプライマリ・ケアの提供体制と、プライマリ・ケア設定で日常診療ベースの質の高い臨研究は不可欠である。
このことを先延ばしにしておいて、混合診療の是非を議論しても、本質的な解決に寄与しない。
患者さんや医療従事者を右往左往させるような付け焼刃な政策はもう沢山!
積み残し続けてきた宿題に、もういい加減 本気で取りかからないと、超高齢化社会への対応が完全に間に合わなくなる。
つまり・・・結局のところ・・・
先ずは「国をあげた家庭医の育成が急務である!」ということを強く主張したい。