2012年6月29日金曜日
19th Wonca 済州島 報告 ~実践家庭医塾~
本日の家庭医療セミナーinいわき「実践家庭医塾」では、2012年5月24~27日に韓国の済州島で行われた、世界家庭医機構 アジア太平洋学術会議に参加した教授から、その内容の報告があった。
① アメリカの家庭医で、Wonca会長のRichad G. Roberts先生のプレゼンテーション
まず、今の健康は危さの中に立っているという前提で、プライマリ・ヘルスケアの役割の再確認がなされたという。
その中で、患者を初めから最後まで知っている家庭医の役割を、癌のケアを例に述べられた。
また、プライマリ・ケアのシステムの充実が、その国の患者満足度を高め、医療に費やされる時間や費用を削減し、死亡率を低下させるというエビデンスが示された。
Starfield B, Lancet 1994;344:1129-1133 Macinko J et al, Int J Health Serv 2007;37:111-126
プライマリ・ケアが充実していないと何故よくないか?というと、多彩な問題を同時に抱えている患者さんに対し、包括的に診ることの困難さが挙げられていた。
② オーストラリアの家庭医で、Wonca次期会長のMichael Kidd先生のプレゼンテーション
5月19日が、世界家庭医の日(Happy Family Doctor Day)であることが紹介された。
奇しくも、養生会名誉理事長のご生誕記念日と一致していた。
そして、ヒポクラテスは家庭医だった。
プライマリ・ケア領域におけるEBMに造詣の深いMichael 教授は、多過ぎるガイドラインや先行研究結果を有効活用するために、良心的、明示的、かつ思慮深く エビデンスを利用することの重要性を主張していた。
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