今回のメインテーマは「論文との上手な付き合い方」でした。
コロナ禍の影響で、休憩時間に医局でくつろいでいる時に、製薬会社のMRさんから予定外の情報提供を受けることは皆無になりましたが、以前は、自社製品の有用性を示す論文を紹介するために、熱心に足しげく病院を訪問されるMRさんが数多くおられました。
そういった場合、研究のスポンサーが製薬メーカーだったり、その他あやしいことこの上なくて、わざわざ時間をかけて目を通す気が失せるわけです。
今回は、一流雑誌に載るような、一見して自身の診療に活用してもよさそうな立派な雰囲気のいくつかの論文を、専攻医3名が紹介・明快な解説をしてくれました。しかし、丁寧に批判的吟味をしていくうちに、やはり鵜呑みにできないものが潜在していることを再確認する結末となりました。
葛西教授によるシネメディケーションでは、ウイルス感染症パンデミックを描いた映画「コンテイジョン」を教材に、映画で描かれている不確かな情報に惑わされパニックに陥る人々と、現在のコロナ禍にある私たちの状況を重ねて、家庭医として、最新で最良の医学情報の活用と、情報の発信をしていくという私たちの役割について議論しました。
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