2015年7月19日日曜日

地域連携の現状と未来の姿 ~看護研修会~

2015年7月18日、福島県看護協会 いわき支部 2015年度 第1回 看護研修会にお招きいただき、「地域連携の現状と未来の姿」と題したレクチャーとグループワークのファシリテーターを担当させていただきました。


地域医療連携ではなくて、あえて医療という縛りをとって地域連携とさせていただいたのは、これからの超高齢社会、大胆に言い換えると多死社会における社会問題は、もはや医療だけを切り離して解決し得ないところまできていると思うからです。

それにしても、台風一過のさわやかな土曜の午後にもかかわらず、60余名もの志高い看護師の皆さんが参加され熱い議論を展開してくださいました。

参加者の皆さんから挙げられた地域連携上の問題点は以下の内容です。
①医師間(病院間、診療所間、病院・診療所間のいずれも)のコミュニケーション不足
②医師とその他のケアスタッフ、介護施設との間のコミュニケーション不足
③患者、家族、ケアスタッフいずれにとっても、医療や死が身近なものでない
④かかりつけ機能を果たしている医師へのインセンティブが乏しい
⑤一次・二次救急で活躍できるジェネラリストの不足がたらい回しをまねいている
⑥診療所同士ないし診療所と病院医師との協力体制が整っていない

医療系のスタッフだけでは地域医療が立ち行かなくなっている事情から、介護・福祉ないし行政、地域住民を医療の世界に引きずり込み、身近なものとしてとらえてもらえるようにすると同時に、医療系のスタッフもまた、地域そのものに溶け込み巻き込まれていくことが重要なのだと思います。

2015年7月16日木曜日

将来像をみつけたいあなたへ ~家庭医療サマー・フォーラムinふくしま~

医師としての将来像が見つからない、進路を決めきれない。
そんなあなたは案外普通で、あなたのやりたいことは「家庭医療」かもしれません。

福島県立医科大学 医学部 地域・家庭医療学講座では、毎年夏に「家庭医療サマー・フォーラム」を企画しています。
なんと、2015年度は いわき が開催地に決定しました。


家庭医が日常診療で持った疑問をどのように解決するかをその場で実体験する「その場で解決 EBMライブ!」


「患者中心の医療」の意味するところを深く掘り下げるレジデント企画ワークショップ
(写真は、鋭意準備中の様子)


そして、映画をみて思考を深める Cinemeducation


豪華3本立てです。学生・初期研修医でもわかりやすいよう、地域・家庭医療学講座の講師陣がサポートします。


そして今回の目玉 特別企画!
2015年NHKのど自慢グランドチャンピオンで、いわき市の名誉市民に認定された石井敦子さん、雅子さん姉妹と、そのご家族らが、サマー・フォーラムに来てくださいます。
(写真は、石井敦子さんと石井敦さん?との感動の初顔合わせの模様)
石井さんの民謡の鑑賞はもちろん、石井さんご一家のご指導のもと、地域の盆踊りを修得したら、そのまま地域のお祭りになだれ込み、即実践へ!
いわきの夏の夜を存分に楽しみましょう。


日時 8月22日(土)14時〜8月23日(日)12時
 (1日だけの参加も可能です ご相談ください)
場所 かしま病院 (福島県いわき市)
 (いわき駅、郡山駅からの送迎あり ご相談ください)
宿泊 みさきプレステージリゾート
参加費 (宿泊費込み、懇親会費込)
 医学生 5,000円
 初期研修医 8,000円
 その他 12,000円
申込:福島県立医科大学 医学部 地域・家庭医療学講座
comfam@fmu.ac.jp
024-547-1516(直通 平日9時〜17時) 
お申し込みをお待ちしております!

2015年7月5日日曜日

北の大地の雰囲気だけを感じて… ~第103?回 FaMReF@更別(with北海道家庭医療学センター)~

今回のレジデントフォーラムは、北海道家庭医療学センターとの初コラボで北海道開催となりました。
ホストのHCFMの皆様には大変お世話になりました。
と、かく言うわたくしは、主役たるレジデントを送り出すために、いわきお留守番です。
北の大地から届いた写真から雰囲気だけ楽しんでいますが、合同でやるとすごい数ですね~






2015年6月26日金曜日

予防から看取りまで ~家庭医療セミナーinいわき 実践家庭医塾~

昨夜の実践家庭医塾は盛りだくさん。
特盛浜焼き状態!
 
まずは、中山理事長による高知県視察報告。
高知県は、大都会である高知市と、それ以外の地域との格差が激しい。
僻地では、救急と看取りを最低限どう担っていくか?ということが課題のようだが、
それは、全体的に医療過疎化しているいわき市でも同じことがいえる。
行き届かない予防医学が救急患者を増やす一方で、一次医療圏で救急や看取りに積極的な施設が絶対的に不足している。
その分、二次輪番病院や三次医療機関に救急と看取りのニーズを持った非かかりつけ患者が殺到する。
そういった状況にあえぐ東西の太平洋岸同志で知恵を出し合い、励まし合えたらいい。
 


 
引き続き、いわきでの地域医療研修を経験した臨床研修医らの集大成ともいえるプレゼン。
「ユーモア大事だよ!」
「笑いとってね。」 
1ヶ月にもわたる僕のパワハラにも負けずに、2人とも面白い発表をしてくれた。
疾病の予防段階から終末期にいたるまで、高齢患者とのかかわりを通し、これからの超高齢社会に必要なケアについて、広く深く学べた様子がわかり、とてもさわやかな気持ちと、明日への活力をもらえたので、めだたく恒例のご褒美の宴(ものほんの特盛浜焼き)へと移行していくのであった。
 
それにしても、湯本のモツ煮込みの名店「もくべぇ」の鹿島店(しちりんや「もくべぇ」)オープンはめでたいニュース!
 

 
 

2015年6月20日土曜日

土曜の午後はさわやかな快晴! しかしながら・・・ ~第31回 養生会 院内研修発表会~


研修委員長を拝命して3度目の院内研究発表会。
研修委員会最大のイベントである。
さわやか快晴の土曜の昼下がり。
どう考えても海や野山に繰り出すほうが健全な気がするが、80席ある会場は一時立ち見が出るほどの活気!
熱心な職員の皆さんに感心する次第である。

 
超高齢社会を前に、医師・看護師・介護士それぞれの立場から、院外(介護施設・在宅)看取りにまつわる発表があった。
患者・家族の望みに沿ったケアを実現したい、患者・家族ともっともっと関わりたい反面、明らかな人手不足は、それを困難にしている。
発表の中でそんなジレンマが吐露されたりもした。
それでも私たちを支えているものは何か?
それは必要とされる喜びと使命感・やりがいのように思う。
結局わたしたちは“やりたくてやっている”のである。
たとえいま、理想のケアができていなくても、理想を諦めたらそこで試合終了!
理想を追求し続ける限り、不可能が可能になる日は必ず来る。
多職種総動員はもちろんのこと、地域全体を巻き込み、地域に組み込まれていくことが、当院の役割であるという自覚を新たにした爽やかな土曜日の午後のひと時であった。

 

2015年6月16日火曜日

人びとの暮らしを支える医療人の育成(第6回 日本プライマリ・ケア連合学会学術大会)









201561314日に、つくば国際会議場で開催された、第6 日本プライマリ・ケア連合学会学術大会に参加してきました。
今回のメインテーマは「人びとの暮らしを支える医療人の育成」でした。次世代の地域医療を担う人材を育てるために、我々が何を学び、何をなすべきかを共有する機会にしたいという 前野 哲博 大会長(筑波大学医学系 地域医療学 教授)の想い通りに、地域に望まれる総合診療医の教育のあり方について、各シンポジウムや教育講演、発表等で活発な議論が繰り広げられました。
メインシンポジウム「総合診療医のキャリア形成を考える」では、3名のシンポジスト(WONCA元会長Chris van Weel先生、福島県立医科大学 医学部 地域・家庭医療学講座 葛西龍樹 主任教授、シンガポール家庭医学会会長Lee Kheng Hock先生)それぞれが、医療事情や文化・時空の垣根を超えて「総合診療専門医はプライマリ・ケアの専門医であるべき」という共通認識・理解のもと、診療・教育・研究のすべての領域において地域を基盤としたプライマリ・ケア設定の環境での研修が必要であることを強く主張されていた。そして、人びとの暮らしを支えることができる医療人を育成するために、永きにわたって諦めることなく、たゆまぬ努力を続けてこられたこと、そしてこれからも次世代の地域医療を担う人材を育てるための活動を更なる加速度をもって活動し続けていくという決意が感じとれました。
今回の学術大会全体をとおして感じたことは、若手医師・研修医・医学生の活躍が著しいということです。今回学会発表を経験した当院の渡邉聡子医師・藤原学医師・本多由李恵医師のように、プライマリ・ケアに求められる役割を正確に理解した次世代の医療人の活躍が、目前に迫った我が国の超高齢社会におけるヘルスケアシステムの充実のために不可欠です。

これまで当院が取り組んできた家庭医(総合診療医)・病院総合医の育成のための活動、地域に根ざした医療啓発活動は、まさに時代に求められている重要な役割を担っているということを再認識しつつ、今後は、いわき市鹿島地域における当院の役割を、単に医療連携という切り口だけでなく、地域社会全体における公共的資源として組み込んでいく、組み込まれていこうという広い視野をもって、地域のあらゆる分野の方々との協働を続けていこうと思います。

2015年5月31日日曜日

嫉妬するほど楽しそう ~家庭医療に学ぶ3つのカタ~

今回はいわきでお留守番のわたくしですが、今週末は福島県立医科大学 医学部 地域・家庭医療学講座の主催で「臨床能力を深める! 家庭医療に学ぶ3つのカタ」なる、主に臨床研修医向けの泊りがけ教育セッションが開催されています。
同じく恒例のFACEとかぶってしまったのも残念ですが、Facebook等で紹介されているセミナーの様子があまりにも楽しそうです。独り嫉妬しているところですが、折角なのでこのブログでも内容を紹介してみます。
初日の会場は、郡山市街の「ほし横塚クリニック」
本セミナーの企画者、豊田喜弘君(専攻医2年目)の司会。アイスブレイクのお題は 「草食系⇔肉食系 情熱的⇔理性的 のマトリックス」を利用していたようですが、自分がどこに当てはまるか分かりません。時に草食、時に肉食、時に情熱的であり理性的でもあるので分類不能、、、やっぱり変人(変態?)なのでしょう。
葛西教授の基調講演
神田祭の話、FRCGP(英国家庭医学会最高名誉正会員・専門医)の話から今回のテーマである「カタ」へ。時代の変化で変わることと変わらないこと。医師としての行動の根本に据えるものとして、変わらない「カタ」をこの勉強会から学んでほしい、というメッセージが贈られたそうです。
 
髙栁先生による1つ目のカタは「身体所見の診カタ」
病歴でおおよその診断をつけた上で身体所見を有効に活用していくことが大切で、日ごろなんとなく儀式的とっている身体所見にも、案外使える・使えないがあること。その一方で認知バイアスを避けるきっかけに身体診察が役立ったりすること。症状のあるところを見て触って診察して、という基本に忠実な診療が大切であること、というメッセージが伝えられたようです。
初日終了後は、三春町にある三春の里田園生活館に移動し、懇親会・バーベキュー。
ビールがメチャメチャ旨そうで、MAX嫉妬します。
鉄人(教授)自ら焼いていただけるのはいつもの光景(笑)


 二次会ではゆる体操を交えて楽しく、更に交流を深めた様子っですね。

心地よい風の吹く三春町さくら湖近くにある会場(自然観察ステーション)での2日目。

菅家先生による2つ目のカタは「患者の訴えの聴きカタ」
患者さんのまとまらない話を「不定愁訴」というラベリングをせずにどう対応するか。患者さんの話を「聴く」ために何ができるのかを学んだようです。

望月先生による3つ目のカタは「悪い知らせの伝えカタ」

SPIKESSHEREモデルを踏まえた基本知識を紹介し、ロールプレイでポイントを踏まえた病状説明に挑戦したようですが、マニアック(上級かつ応用編かつ独創的)な内容が得意な望月氏が本当に初級編をレクチャーしたのか?半分は信じていません(笑)