2013年9月9日月曜日

第90回 いわき緩和医療研究会


市内唯一の緩和ケア病棟を有する福島労災病院における試みや実際の事例が紹介された。
医師不足やスタッフ不足を背景に専従医がいない中、かなりのご苦労をなさっているであろう様子が垣間見られた。
興味深かったのは、症状コントロールが良好になれば、極力 在宅や外来管理に切り替えておられるということ。
もちろん画一的にそうするのではなく、個別性、個々の要望に配慮した対応に留意されているようであった。
多様化する要望に応えてゆくこと。
過ごし方、過ごす場所、、、
これは一見、新しい緩和ケアの形のようにも見えるが、よく考えれば、これは患者中心の医療の方法そのものである。
患者さん固有の病気の体験。
苦しみ、怒り、不安、痛み、恐れ、期待と失望、、、
多忙な日常の中で、これらにいかに寄り添い、共通の理解基盤、手法や目標を見出していけるかが課題である。
そのために、患者-医療者 間のコミュニケーションだけでなく、いかにスタッフ間のコミュニケーションを密にしていけるかが大事かを再認識した。

<次回予告>

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