2013年1月13日日曜日

自治会のお焚き上げの神事

地元の自治会のお焚き上げの神事に初めて参加した。
お焚き上げは、神事的には火の神の力で天界へ還すという意味があり、仏事的には思いが込められたもの、魂が宿るとされているものに、これまでの礼を尽くし浄化によって天界へ還す意味があるようで、古い御札や松飾りなどが一斉に燃やされた。

天まで焦がすような高い炎、竹の破裂音に物凄い迫力があり、確かにすべてが天に昇って行きそうな勢いを感じた。
そして、火の圧倒的な力を前に、信教の種類・有無を問わず、自然への感謝と恐れの気持ちを忘れてはいけないと強く感じる時間でとなった。

竹が割ける爆音におののくオヤカタさん。


それにしても、防災的な見地から最近はなかなか行なわれなくなっているこのような神事を、地元の消防団動員で、身近に受けることができるのはとてもありがたい。

2013年1月12日土曜日

第79回Family Medicine Resident Forum @ 保原

安達太良山が綺麗だった。
北福島には不思議な雲が出ていた。
勉強熱心な若い衆


そんなこんなで、平成25年 一発目のFaMReFは1月12日(土)に、福島県伊達市にある保原中央クリニック家庭医療科フロア(4階)を会場に開催された。

① Reflection of the Month「ポートフォリオを作成してみて悩んだこと」
福島県立医科大学 医学部 地域・家庭医療学講座 後期研修医4年目 佐藤寿和
日本プライマリ・ケア連合学会の家庭医療専門医試験の評価に用いられているポートフォリオの作成に奮闘中の後期研修医の経験を参加者と共有しながら、評価ツールとして症例報告形式ではなく敢えてポートフォリオを用いていることの本質を再確認することができた。
評価者は、報告者が、どのようなルートで山を登り、どのように危険を回避し、困難を乗り越え、その経験を今後の登山にどのように生かそうとしているのか?が、読めば手にとるように分かるポートフォリオを求めているのだと思う。
それが大事なのだと思う。

② 医療面接の型を学ぶ!そして、型からアートへ・・・
「Program of Patient Centered Interview Training:PoPCIT」
福島県立医科大学 医学部 地域・家庭医療学講座 在宅フェロー 望月亮

野球の素振り、空手の型のように、はたまたカードゲームや将棋・太鼓の達人のように、医療分野で言えば外科の縫合練習のように、医療面接においても、反復練習で上手になれる有用なトレーニング方法はないだろうか?

 うん、理論は山ほどあるものの、その実践トレーニング方法は、あまり確立しているものはなさそうだ。

 なら、自前で創っちゃえ!

というわけで、少しでも医療面接の神様に近付こうと日々考えをめぐらしている一人のマニアックなファカルティーが考案した、患者中心の医療面接の反復トレーニング法:PoPCITが、体験ワークを交えながら紹介された。


こいつは面白れえ!


非常に面白い試みなので、温め・熟成させて、より有用な実践トレーニング方法として確立させていってもらいたい。


③ Cinemeducation「インビクタス/負けざる者たち」(2009)
福島県立医科大学 医学部 地域・家庭医療学講座 葛西龍樹 主任教授
どのような逆境も、社会的圧力も、確固たる信念を挫くことはできない。
信じる道を力強く歩んでいく勇気を与えられる映画であった。


2013年1月7日月曜日

「やさい くだもの」 に学ぶラーメンへのこだわり

1月5日の朝、庭先で見つけたダブルデート
鳥も興奮すると色っぽい声出すんだね!

上下別のカップルなのに、位置取りと姿勢が酷似していて不思議
何か鳥なりに礼儀作法でもあるんだろうか?


さて、この週末は会津にプチ旅行
いつも会津地方の入り口で出迎えてくださる宝の山「磐梯山」に感謝しながら謹んで麓を通らせていただく


今回の我が家の旅のテーマのひとつ
「(喜多方ではなく)会津若松でお気に入りのラーメン屋を探す」


多くの識者のお知恵を拝借しながら、どうしても気になってしまった「やさい くだもの」・・・正式な店名は「古川農園」
正式な店名を聞いてもラーメン屋とは思えない。
たとえそこでラーメンをいただけるとしても、青果市場か何やらの片隅の飲食コーナーをイメージしていた。
実際、その外観は閉鎖された青果市場!
「ラーメン屋に見えない」という口コミを知っていても、一度通り過ぎてしまったほど。
なのに、その実態は完全にラーメン屋そのもので、しかも駐車スペースは常に満車の大賑わい。
「なんじゃこりゃ?」
何これ珍百景です。
麺もワンタンもスープも美味しくいただいた。
詳細は内緒だが、気になる方はぜひお試しあれ。


今回の旅のもうひとつの目的は、年末年始の色々をお湯に流すこと。
会津東山温泉の憧れの宿「瀧の湯 はなれ 松島閣」
普段は、せっかく名湯を訪れても、烏の行水なみの超速入浴の自分も、今回ばかりは、瀧を眺めながら小原庄助さん気分で、の~んびりとくつろがせていただいた。


さて、いわきと会津との大きな違いは、冬の気候
ひと冬で片手で数えられるほど、しかも、すぐにとけてしまう程度しか降雪が無い いわきと、雪国 会津
同じ福島県とは思えない
子供たちは、雪を見るだけで大興奮!
スキー場に行かずとも、普通の公園で各自勝手に楽しんでいた。


で、実は他のラーメン屋さんもトライしたのだが、やはり美味しかった。
しかし、残念ながら今回は結局 お気に入りと言えるまでのラーメン屋さんは見つからなかった。

ラーメンを食べて「まずい」と思ったことはそんなにない。
基本、大好きですから・・・ラーメン!
しかし、万人から最高評価を得ることができるラーメンもなかなか存在しないと思う。
そのくらい好みが分かれる食べ物だと思うし、同じ人間が同じものを食べても、食べるときの体調や状況によっても味の感じ方は異なるだろう。

そうやって、自分にとっての「理想の一杯」を探す旅はまだまだ続くのであった。

2013年1月1日火曜日

家庭医は診た!

2012年 家庭医は診た!

「今年も診てくれるかな?」

「承知しました」

2013年も家庭医は診ますよ~

2013年はもっともっと「やさしくなりたい」

あけましておめでとうございます 2013

あけましておめでとうございます。
念頭のどさくさに紛れて、クリニックかしま・かしま病院の内科・総合診療科の紹介!
当科では、病気の予防、急性疾患の診断・治療、慢性疾患の管理、リハビリテーション、在宅医療、介護支援への連携、終末期医療まで、様々な領域の健康問題に幅広く対応していますので、健康に関することなら内容や分野を問わず先ずは何でもご相談ください。
例えば、複数の健康問題をお持ちのご高齢の方やご家族が安心して生活できるようにサポートさせていただくことや、困難な社会環境の中で不安を抱えて生活されている方の心身のケアにあたるなど、単に疾患の治療だけでは解決しない複雑な問題に対して、包括的・継続的かつ責任を持って対応していくことが、私共の本分と考えています。
ですから「医者にこんなこと聞いてもいいのかな?」などと迷わずに、どんなことでも遠慮なく相談していただけると、担当医のモチベーションはきっと鰻登りになることでしょう。
また当科は、福島県立医科大学や東京慈恵会医科大学と連携し、医学生や初期研修医、家庭医(総合診療医)育成のための教育機関としての役割を担っているため、地域医療を学ぶ学生や初期研修医、家庭医(総合診療医)を志す後期研修医など、若き医療人たちが診療・実習をおこなっています。
未来の地域医療のために、本年もご理解とご協力の程、どうぞ宜しくお願いいたします。

2012年12月28日金曜日

総合診療は、良い診療をするのが最も難しい専門科だが、いい加減にするのは最も簡単な専門科だ

日本では、プライマリ・ケアを専門に担う医師の名称が定まっていなかった。

しかし、名称よりも大事な本質。

これを蔑ろにして名称だけあてがっても何の意味もない。

プライマリ・ケアを専門に担う医師は、質の高いプライマリ・ケアを提供する能力を有する医師であるべきだ。

これは当たり前すぎることで、何の異論もないだろう。

では、そのプライマリ・ケアとは何なのか?

ヘルスケア・システムにおけるプライマリ・ケアの役割とそれを担う医師の専門性は、世界保健機関のThe World Health Report 2008 『Primary Health Care: Now More Than Ever』などに明記され、世界的に認識されいる。

そこに出てくるプライマリ・ケアを日本語で解釈すると以下のようになるだろう。

日常よく遭遇する病気や健康問題の大部分を
患者中心に解決するだけでなく
医療・介護の適正利用や
予防、健康維持・増進においても
利用者との継続的なパートナーシップを築きながら
地域内外の各種サービスと連携する
調整のハブ機能を持ち
家族と地域の実情と効率性(優れた費用対効果)を考慮して
提供されるサービス
[葛西龍樹. 2012]

どうだろう。
これだけのことをちゃんとこなしている医師はこれまでの日本にいただろうか?
でも、もしいたら今の日本各地で噴出している医療崩壊という社会問題は解決しそうである。

そして、これはまさに、これまで私たちが「家庭医療」と呼んできたものの本質であるし、日本国民の誰もが、こういったケアを受けられる社会を実現することが、この時代の日本、しかも福島、しかもいわきで地域医療に携わっている人間の使命であるし、ライフワークにしたいと思っている。

「こんな医師はいるわけがない、絵に描いた餅だ!」

と思われる方もおられるだろう。

しかし、世界的に見れば、プライマリ・ケアを専門に担う医師をちゃんと育ててこなかったチャレンジャーな先進国は日本だけ!
世界の多くの国は、プライマリ・ケア専用モビルスーツをちゃんと開発して既に活用している。
先進国に限定しなくても、プライマリ・ケア専用モビルスーツを真面目に開発してこなかった日本の仲間はもはや、ジンバブエ・ベトナム・ネパール・スリランカ・ブラジルぐらいだそうだ。

そう!

日本では、プライマリ・ケアを専門に担う医師の名称が決まっていなかったというよりも、プライマリ・ケアを専門に担う医師自体がいなかったのだから、名称が決まってなかったのは至極当然のことなのだ。

プライマリ・ケアを専門に担う医師の名称は世界各国で異なっている。

英国はじめオランダ、オーストラリアなどでは、「general practitioner(総合医)」
カナダ、米国、香港、シンガポールなどでは、「family physician(家庭医)」

これらをどう日本語訳するかで、もめてもめて決まっていなかったわけだ。
それは何ら本質的な問題ではない。

そんな中、厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会」(座長:高久文麿・日本医学会会長)の第14回会議が平成24年12月26日開催され、19番目の基本領域の専門医として位置付ける総合的な診療能力を持つ医師を、「総合診療医」とし、その専門医を「総合診療専門医」と呼ぶ方針でほぼ意見が一致した。

そんなわけで、これまで私たちは「家庭医」といってきた医師を、日本では今後「総合診療医」と呼ぶようになりそうだが、その言葉の意味が、

日常よく遭遇する病気や健康問題の大部分を
患者中心に解決するだけでなく
医療・介護の適正利用や
予防、健康維持・増進においても
利用者との継続的なパートナーシップを築きながら
地域内外の各種サービスと連携する
調整のハブ機能を持ち
家族と地域の実情と効率性(優れた費用対効果)を考慮して
提供されるサービスを提供する医師

として、国民誰もが正しく認識し、提供もされる日を一日も早く実現したい。


こんな話題に触れていると、思い出すフレーズがある。

「家庭医療(改:総合診療)は、良い診療をするのが最も難しい専門科だが、いい加減にするのは最も簡単な専門科だ」
[Haslam(2001)BMJ Career Focusより改変]

好きな言葉でもあり、身を引き締める言葉でもある。
総合診療科が、最も難しい専門科として発展していくことを願ってやまない。

2012年12月27日木曜日

「総合診療医」という名称 ~専門医の在り方に関する検討会~

厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会」は、平成24年12月26日、新たな専門医制度の中に位置付ける「総合的な診療能力を有する医師」の在り方について議論を深めた。その結果、名称を「総合診療医」で統一することでおおむね一致した。

とのことである。

名称は何であれ「総合的な診療能力を有する医師(以下:総合診療医)」という専門医を日本の医療制度のなかでどのように活用していくのか?というビジョンが示されなければ、単なる言葉遊びになってしまう。

総合診療医養成のための研修プログラムの充実と、総合診療医だからこそ提供できる専門医としての役割を明確にして、使命感を持った多くの若き医療人たちが、安心して総合診療医を志し、国民の誰もが総合診療医が提供する質の高いプライマリ・ケアを受けられるようになるまで、来年の干支であるヘビのように執拗に注視していきたい。