2020年4月22日水曜日

本日はアースデイ! 新型コロナウイルスは地球にやさしいのか?


 本日は「地球の日(アースデイ)」です。米国の上院議員のゲイロード・ネルソンが1970年4月22日に環境問題についての討論集会を開催し、以来4月22日のアースデイ集会は世界各地に広まりました。それから記念すべき50年の節目を迎えた今年ですが、新型コロナウイルス感染症の影響で大々的な集会は行えませんね。実は、新型コロナウイルス防止のための外出制限や生産活動の停止などが、皮肉にも地球環境改善に寄与しているかもしれないことが指摘されています。
 NASA(米航空宇宙局)提供の衛星画像をもとに、2020年1月と2月の二酸化窒素濃度を比較すると、500μmol/m2レベルの高濃度地域が消えて、大半が100μmol/m2以下に減少しています。これは、世界的な移動制限や生産活動の制限を行った結果であると考えられています。二酸化窒素は、自動車や航空機の排気ガスや工場の排煙など高温燃焼に伴って発生する有害ガスです。二酸化窒素の濃度が低下したということは、地球温暖化の主因とされる二酸化炭素やPM2.5なども減少…要するに空気がきれいになったのです。
 人間の活動と地球環境は切っても切れない関係にあり、人間が自由に行動すればするほど地球環境は悪化します。人間は元来地球にきびしい存在なのかもしれません。一方、新型コロナウイルスは、そんな身勝手な人間どもを戒める(地球にとっては)救世主で、皮肉にも地球にやさしい存在ということになります。
 いやいや、私たち人間もコロナなんかに負けちゃいられません。確かに人間は自分のことだけしか考えられなくなったら、これほど恐ろしい存在はないかもしれません。過去の数多の戦争や環境破壊の歴史がそのことを証明しています。
 しかし、私たち人間は同時に相手を思いやることができる生き物です。皆さんの多くは、コロナに翻弄されながらも、きっと仲間を励まし助け合いながらお過ごしのことでしょう。活躍の場を失っていて、辛い境遇の中にあるであろうアスリートやアーチスト、芸能人の皆さんが、社会貢献のために配信している動画を視聴したり、患者さんから労いのお言葉を頂戴するたびに胸が熱くなり、「今の自身にできることは何か?」足りない知恵を絞って考え、行動する原動力になっています。
 東日本大震災に伴う原発事故を経てもなお、好き勝手な行動をし続ける人間に対し、顔を蹴られた地球が怒って火山を爆発させているのでは?私は今、そう思えてならないのです。人間がこの美しい地球の住人としてふさわしいかどうか?一人ひとりが思いやりをもって行動できるか?私たちは今、問われているのかもしれません。

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