2012年2月24日金曜日

あっちゃんのコミュニケーション法

家庭医療学専門医コースの研修協力医療機関としてお世話になっている養生会かしま病院の職員を対象としたリレー学習会の講師を拝命し準備中。
といっても、来週火曜日開催という急遽ぶりで
「無茶振りじゃね?」
と思いつつも、引き出しの多い大きな人間になりたいので頑張ろう。
当日は医療コミュニケーションについて、ロールプレイなどを通して学んでいただこうと思う。

医療サービスも“もてなし”と言えばそうなのだが、レストランや宿泊施設、エンターテインメント施設といった楽しむことを前提とした通常のサービスとは真逆の境遇である。
医療の現場で良好なコミュニケーションを築き、質の高い医療を提供していくためには、単なるお客様として患者様と接していくことは適切とは限らない。
患者中心の医療の方法③で述べたように、同じ疾患の患者さんであっても、個々に異なる苦しみ(病気)の体験をしている。
疾患に対する患者さんの解釈、期待、感情、影響は患者さんごとにみな異なることを配慮・意識し、医療のプロとしての積極的な傾聴(アクティブリスニング)を実践していくことこそ、医療のプロならではの医療の現場にマッチしたコミュニケーションの実現につながると思う。
痛みや苦しみ、苛立ちを前提とした医療の現場の中で、生きること、死にゆくこと、生まれること、愛、勇気、底力、優しさ、気遣い、感謝、涙、温もり・・・
そういったものたちの美しさを少しでも分かち合えたらいい。

0 件のコメント:

コメントを投稿