2011年10月15日土曜日

第65回 Family Medicine Resident Forum in 只見

729日の豪雨災害の爪痕が未だ残る只見町で、Family Medicine Resident Forumが開催された。
河原には流木が山積みされていて、川沿いの道はところどころ崩れていて、片道交互通行となっていた。随所で工事が行われていたが、未だ手つかずのところも多いようだった。
美しかった清流は、土砂で汚れすっかり変わり果てていた。

会場の只見町国民保険朝日診療所は、この町の唯一の医療機関である。
新しい建物ではあるが、木の温もりを感じる内装で、良い感じの風情があった。
(上手く表現できませんが…)
<本日のメニュー>
Reflection of the Month 担当:若山隆(後期研修3年目)
「リビングウィル」~最期の時の患者さんの希望 きいてみませんか?~
終末期医療の方針について事前に(本人が元気なうちに)確認している取り組みや、米国で活用されている法的効力のあるリビングウィル(Physician Orders for Life-Sustaining TreatmentPOLST)が紹介された。
家庭医として日常から患者さんと「リビングウィル」について話し合える間柄であることが、結果的に患者さんにとって有益な終末期医療の提供につながるものと感じた。

②朝日診療所 グラム染色プロジェクト 担当:若山隆(後期研修3年目)
「診療所でのグラム染色」~導入から課題まで~
グラム染色における検体の評価などの基本的注意事項の確認と、染色の実演を楽しく行った。














③研究合宿報告 担当:川井巧助教
泊りがけで研究オンリーの 熱い熱い、そして厚い議論ができた。
研究の大枠を飲みながらエンドレスディスカッションする事の有効性が感じられた。
ただし、多くの意見が出過ぎて、細部の確認は平時に詰める必要がある。
飲み過ぎると寝てしまうという弱点もある。

④あっちゃんの考える診断学 担当:石井敦助教
一過性直腸痛の診断のパターン認識を学んだ。
なんだか分からない症状に出くわした時「これってなんですかねぇ~?」って上級医に気軽にきける環境って大事ですよね。

Cinemeducation 担当:葛西龍樹教授
「サンキュー・スモーキング(2005)」
個人の選択の自由と、公共の利益の対立や、健康に関する情報操作などをテーマに議論が展開した。

ホストのK先生とW先生の企画力に敬意を表します。
本当にお疲れ様でした。
楽しい学びの機会になりました。

それにしても、いわきから只見に日帰りすると、移動距離約420km、半分は一般道なので、往復6時間の旅!
福島県の広さをあらためて実感する一日でもあった。

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