いわきに地域医療の臨床研修に来てくれた研修医の学びの経験の発表の機会として定着しつつある、家庭医療セミナーinいわき 実践家庭医塾
今回は、一見して急性の問題がなさそうに見える外来初診の高齢患者を前に、医師として一体何をして良いのかが分からずに、思考停止してしまったという研修医の体験をもとに、医師がプロとして高齢者のケアに関わっていくためのヒントを提示してもらった。
高齢者を総合的に評価し、ケアのプランを立てていく中で、家族もケアの対象であるという視点は言うまでもなく重要であるし、その結果、施設入所という選択に至るケースもあるだろう。
家族の負担は減るし、そもそも支える家族がいない患者さんにとってはベストな選択かもしれない。
しかし、ここに一つの違和感を禁じえない。
これはあくまでも、家族やケアを提供する立場の意見であり、ここに本人が不在になりかねないからだ。
本人は家族に遠慮して、住み慣れた家を離れることを受け入れたのではないか?
環境の変化にうまく順応できているだろうか?
患者本人が求める健康への希望や不安や恐れの体験に対して、充分に寄り添えているか?
患者中心の医療の方法のはじめの一歩に、いま一度立ち返ってみる習慣をつけようと思った。
で、頑張って勉強すると、やはりご褒美が待っているものだ。
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