2014年10月18日土曜日
美味い店は流行る 美味い医療機関とは?
昨夜は「かしま病院」での地域医療研修プログラムを宣伝しに江戸に出張だった。
2013年度から臨床研修施設のひとつとして「かしま病院」を加えていただいている、東京慈恵会医科大学付属病院 臨床研修(地域医療)プログラム。
今年度は7名を受け入れ、現在4人目が鋭意研修中。
研修医には、地域における家庭医の役割や、患者中心の医療の方法を実践しながら深く学んでもらい、その成果を実践家庭医塾などで発表してもらっている。
研修を終えた多くの研修医からは「大学病院では決して経験できない貴重な学びを得ることができた」という旨のありがたい感想が寄せられていて、教育担当として、ますますやりがいを覚え、熱心な研修に心から感謝している。
都心の大学病院で学ぶ臨床研修医のみなさん。
来年度も1人でも多くの研修医を受け入れて一緒に学びたいものである。
そして、来年度はさらに充実した地域医療研修を提供できるように、プログラムと教育体制を工夫していきたいと思う。
いわきでの研修が、医療人としての生涯の財産になるように…
で、私のプレゼンでは、認知症の高齢者に初診で遭遇した場合を例に、医師としてどう対応するのかを、診療に役立つ具体的なスキルも紹介しながら、研修を通して実際に何をどう学んでいけるのかを伝えたつもりである。
他の医療機関では、施設や土地柄の紹介が中心だったので、自分のやり方で良かったかどうかはさておき、少なくとも異彩は放っていたと思う。
幸い、今年は説明会の後に懇親会も用意していただけたので、興味のあるレジデントの皆さんには、施設や土地柄の紹介も含め、いわきの詳しい現状なども補足説明することができた。
そのまま新橋で反省会。
憧れのガード下のオッサン!
以前から気になりつつも、いつも混んでいて入れなかったお店への潜入に成功。
ものすごい活気!
でも意外に安くはない。
では何故繁盛しているのか?
単純に美味いからだと感じた。
そう、美味かった!
不景気だろうがなんだろうが、結局は客が求めるものを提供すれば、客は勝手に集まる。
医療機関はどうだろう?
医療の利用者である患者さんにとって「美味い」とは?
何をもって患者さんが「美味い」と判断するかが曖昧な世界である。
例えば、長生きさせることができることが「美味い」医者の条件の1つだとして、どの医者にかかっていれば最終的に長生きさせてもらえるかどうかなんて、かかり始めるときには容易に分かりっこない。どんなに優れた予防医療を提供していても...
逆に、患者さんが「美味い」かどうか判断できるとすれば、痛みや不眠など既に目の前にある苦痛をすぐに取り除いてくれるかどうかである。迷わず強い薬を使えば、患者さんはその時は「美味い」と感じるだろう。たとえ、その強い痛み止めや睡眠薬が、将来の転倒・骨折などの大怪我の原因になったとしても...
せめて別の立場の医療機関の利用者=研修医には、各医療機関が提供する研修プログラムが、自分にとって「美味い」研修かどうかをしっかり見極めて欲しいものだ。
そして、医師不足だろうがなんだろうが、研修医が求めるものを提供しまくって、研修医が勝手に集まるような魅力的な研修プログラムが、今のいわきには必要である。
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