2012年10月20日土曜日

学園祭の中で学ぶ家庭医療レジデント・フォーラム①

中庭で展開される「おでん」の香りと、隣の楽屋からきこえるギターのかなで。
いつになくムーディーな雰囲気の中、家庭医療レジデント・フォーラム(Family Medicine Resident Forum:FaMReF)が開催された。

アイスブレイクとして、参加者に学園祭の想い出を語ってもらったが、様々な武勇伝や甘酸っぱい想い出があり面白かった。


Reflection of the monthでは、後期研修4年目の早坂啓伸先生から、不妊をテーマにした振り返りがなされた。
1年間積極的な子作りをしても15%は妊娠が成立しないというWHOのデータと、治療が可能であった場合でも不妊治療の成功率は10%強であるという日本産婦人科学会統計から、不妊は意外にCommonな健康問題であることを知ることができた。
近隣で不妊治療を提供している医療機関も正直知らなかった。
日本産婦人科学会のホームページで確認できるそうである。


家庭医は、感染症予防という観点にとどまらない、広角な視野をもった性教育を提供していきたいものだ。
特に、家庭医でもすぐにできる、禁煙・節酒・節カフェインや適度なダイエットなどの生活指導や、基礎体温を目安に行なうタイミング指導は、ノーリスク・ノーコストなので試してみる価値はありそうだ。
そして何よりも、不妊に悩む夫婦の個々の体験を理解し向き合うことが私たちの大切な役割である。



次に、菅家智史助手から
「介護保険のトリセツ(取扱説明書)」
~家庭医ならば 知っておきたい基礎知識~

と、その前に、リニューアルした福島県立医科大学医学部地域・家庭医療学講座のホームページの宣伝がなされた。
http://www.fmu.ac.jp/home/comfam/
ここからどんどん楽しい情報を発信していきたい!

さて本題では、疾病の予防・診断・治療を行なう医療と、生活支援を行なう介護との違いと、その介護を社会で担うことを目的に制定された介護保険制度のABCを再確認できた。

申請から利用までの流れの中で、どんな環境で仕事をしていても、高齢者に関することなら何でも相談してよい「地域包括支援センター」は最強の味方である!

また、介護認定審査会に参加している側でないと分からない裏話。
認定のためにとっても役に立つ治医意見書を書けるようになるための、目が覚めるような非常に重要なポイントを知ることができた。

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