2012年1月29日日曜日

介護予防における鍼灸師と家庭医の役割 ~平成23年度 福島県鍼灸師会 冬季学術講習会~


今日は福島県鍼灸師会の冬季学術講習会に講師としてお招きいただいた。

『プライマリ・ケアとしての老年医療』

というお題をいただき、レクチャーの準備を進める過程で、来るべき(もう来ている?)超高齢社会を迎え撃つために必要なことや、私たちが果たすべき役割について考える機会を得ることができた。

鍼灸治療院には、腰痛・肩凝り・肩痛・膝痛といった痛みを主訴に訪れる患者さんが多いらしいが、ディスカッションを通して、高齢者のケアにおいて難しいと感じるポイントは鍼灸師も医師も同様に、転倒、うつ、認知症、尿失禁、移動困難・・・といったGeriatric Giants つまり・・・

n  原因が多岐にわたる
n  慢性の経過をたどる
n  自立を困難にする
n  単純な治療法はない

という具合に、一石一鳥に解決し得ない高齢者に立ちはだかる手強い相手!
生活機能に影響を及ぼす「Geriatric Giants(老年医学の巨人)」絡みの問題であることを知ることができた。
Geriatric Giantsに太刀打ちするには、家族、社会を巻き込み、ケアのパートナーらが強固なスクラムを組み、総動員で取り組むことが必須である。

日本鍼灸師会は介護予防運動指導員養成に積極的に取り組んでいる。
除痛を武器に筋トレや娯楽を可能にし、元気な高齢者を増やしていく・・・
介護予防を含む予防医学への積極的介入こそ、鍼灸師と家庭医共通の重要な役割であることを再認識した。

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