2011年9月14日水曜日

最後だとわかっていたなら

「最後だとわかっていたなら」

原作:Norma Cornett Marek
訳:佐川睦

あなたが眠りにつくのを見るのが
最後だとわかっていたら
わたしは もっとちゃんとカバーをかけて
神様にその魂を守ってくださるように祈っただろう

あなたがドアを出て行くのを見るのが
最後だとわかっていたら
わたしは あなたを抱きしめて キスをして
そしてまたもう一度呼び寄せて抱きしめただろう

あなたが喜びに満ちた声をあげるのを聞くのが
最後だとわかっていたら
わたしは その一部始終をビデオにとって
毎日繰り返し見ただろう

あなたは言わなくても わかってくれていたかもしれないけれど
最後だとわかっていたなら
一言だけでもいい・・・
「あなたを愛してる」と わたしは 伝えただろう

たしかにいつも明日はやってくる

でももしそれがわたしの勘違いで
今日で全てが終わるのだとしたら、
わたしは 今日 どんなにあなたを愛しているか 伝えたい

そして わたしたちは 忘れないようにしたい
若い人にも 年老いた人にも
明日は誰にも約束されていないのだということを

愛する人を抱きしめられるのは 今日が最後になるかもしれないことを
明日が来るのを待っているなら 今日でもいいはず
もし明日が来ないとしたら あなたは今日を後悔するだろうから
微笑みや 抱擁や キスをするための ほんのちょっとの時間を
どうして惜しんだのかと

忙しさを理由に
その人の最後の願いとなってしまったことを
どうして してあげられなかったのかと

だから 今日 あなたの大切な人たちを
しっかりと抱きしめよう
そして その人を愛していること

いつでも いつまでも大切な存在だということを
そっと伝えよう
「ごめんね」や「許してね」や「ありがとう」や「気にしないで」を 伝える時を持とう
そうすれば
もし明日が来ないとしても
あなたは今日を後悔しないだろうから


【原文 全文】
Tomorrow Never Comes
Norma Cornett Marek

If I knew it would be the last time that I'd see you fall asleep,
I would tuck you in more tightly, and pray the Lord your soul to keep.
If I knew it would be the last time that I'd see you walk out the door,
I would give you a hug and kiss, and call you back for just one more.

If I knew it would be the last time I'd hear your voice lifted up in praise,
I would tape each word and action,
 and play them back throughout my days.
If I knew it would be the last time, I would spare an extra minute or two,
To stop and say “I love you,”instead of assuming you know I do.

So just in case tomorrow never comes, and today is all I get,
I'd like to say how much I love you, and I hope we never will forget.
Tomorrow is not promised to anyone, young or old alike,
And today may be the last chance you get to hold your loved one tight.

So if you're waiting for tomorrow, why not do it today?
For if tomorrow never comes, you'll surely regret the day
That you didn't take that extra time for a smile, a hug, or a kiss,
And you were too busy to grant someone, what turned out to be their one last wish.

So hold your loved ones close today and whisper in their ear
That you love them very much, and you'll always hold them dear.
Take time to say "I'm sorry,"... "Please forgive me,"... "thank you" or "it's okay".
And if tomorrow never comes, you'll have no regrets about today.


出典:
 「最後だとわかっていたなら」
/ ノーマ・コーネット・マレック

/ 佐川睦
出版社 / サンクチュアリ出版
http://www.sanctuarybooks.jp/saigodato/



アメリカの同時多発テロの時にチェーンメールで広がったこの詩。
レスキューにあたった消防士が作者であるとか噂が広がったが、
後にNorma Cornett Marekがお子さんを亡くしたときに作られた詩であることが分かった。
同時多発テロがあったとき私は前任地で当直していた。
人生何があるかわからない。
その時はそう思ったものの、
本当に自分にも災害が襲いかかるかもしれないということを、
その時は、本当には分かっていなかったのだと思う。

震災を経験し、私は少し変わったかも知れない。
日々こんなに面倒でマメな作業(日記やブログ更新)をする人間ではなかったから・・・
それでも、ともすると忘れてしまいそうになる。
本当は深層心理で忘れたいのかもしれない・・・

あの時のことを・・・
でも、決して忘れてはいけない!

そして、一瞬一瞬を後悔しないように生きていきたいと思う。
明日が来るということが誰にも約束されていない以上、
最愛の妻やかけがえのない子供達、大切な患者さん達に感謝の気持ちを伝えたい。
そして、ブログを読んでくださる皆様にこの思いを伝えたい。

「いつもありがとうございます」

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